家計管理
札幌の冬の光熱費を抑えるには?灯油価格の確かめ方と窓の断熱補助、契約見直しの注意点

札幌市の調査によると、市内の灯油(多量配達)の平均価格は、2026年10月9日時点で1リットル159.35円です。
1年前の125.62円と比べると、1リットルあたり33.73円高くなっています。
この価格は、国が灯油などの燃料油に補助を出している中での水準である点にも注意が必要です。
この記事では、札幌の灯油価格の確かめ方と国の支援の現状、窓の断熱改修の補助制度、電気・ガスの契約を見直すときの注意点を解説します。
あわせて紹介するのが、冬の光熱費を年間の家計予算に組み込む考え方です。
札幌の灯油価格は、札幌市の調査で毎月確かめられる

札幌市は、市内のガソリンスタンドと燃料店100店舗に電話で聞き取り、灯油の小売価格を原則として毎月10日に調べて公表しています。
10月の平均価格は、1年前より1リットル33.73円高い
2026年10月9日の調査では、灯油の多量配達(1回に200リットル程度以上のローリー配達)の平均価格は1リットル159.35円でした。
前回(9月10日)の147.63円から11.72円、1年前(2025年10月10日)の125.62円からは33.73円上がっています。
また、調査結果の価格には、1リットル123円から176円まで幅がありました。
出典:札幌市「石油製品小売価格調査結果(令和8年10月9日調査)」
出典:札幌市「石油製品小売価格調査結果(令和7年10月10日調査)」
1リットルあたり33.73円の差は、18リットルに換算すると約607円です。
加えて、店舗によって価格に50円以上の開きがあるため、配達を頼んでいる店の単価を、札幌市の調査の平均や価格の幅と比べてみると、割高かどうかの目安になります。
なお、週ごとの動きを知りたい場合に役立つのが、北海道経済産業局が公表している道内の地域別の灯油価格です。
出典:北海道経済産業局「北海道における石油製品情報(価格・需給)」
今の価格は、国の補助が続く中での水準
国は、原油価格の高騰による石油製品価格の上昇を抑えるため、令和8年3月19日から、灯油を含む燃料油への緊急的な補助を行っています。
2026年10月15日以降の灯油の支給単価は1リットルあたり43.0円で、ガソリンや軽油と同じ額です。
ただ、措置の終了時期は、資源エネルギー庁の特設サイトでは示されていません。
出典:資源エネルギー庁 燃料油価格の緊急的激変緩和措置(特設サイト)
一方、電気・ガス料金への国の支援は、2026年7〜9月使用分が直近の対象でした。
支援額は、電気(低圧)が1kWhあたり7月・9月使用分3.5円、8月使用分4.5円、都市ガスが1立方メートルあたり7月・9月使用分14.0円、8月使用分18.0円となっていました。
今の灯油価格は補助が続く中での水準なので、補助が縮小・終了すれば値上がりする可能性があります。
電気やガスも、支援がない月は同じ使用量でも支援があった月より請求額が高くなるため、冬の予算ではこの差も見込んでおくのが現実的です。
暖房の使い方は、室温20℃と節約額の前提から考える
環境省は2005年の冬から、過度な暖房に頼らず室温20℃を目安に、工夫して冬を快適に過ごす「ウォームビズ」を提唱してきました。
出典:環境省「令和2年度『ウォームビズ』について」(2020年10月30日)
ここでいう20℃は、暖房機器の設定温度ではなく部屋の温度の目安なので、温度計で室温を確かめながら暖房を調整するのが基本です。
また、資源エネルギー庁の省エネポータルサイト「無理のない省エネ節約」の節約金額は、電気1kWhあたり31円、灯油1リットルあたり86円(平成29年1月〜令和元年12月の全国平均店頭価格)を前提に計算されています。
出典:資源エネルギー庁「家庭向け省エネ関連情報(無理のない省エネ節約)」
灯油の86円は、今の札幌市の平均価格159.35円の5割強にとどまるため、灯油を使う暖房の節約額は、今の価格に置き換えて考える必要があります。
たとえば、灯油を10リットル減らせる工夫なら、86円で計算すると860円ですが、159.35円で計算すると約1,590円の節約になる計算です。
窓の断熱改修は、国と札幌市の補助制度を確かめてから

窓の断熱改修には、環境省の「先進的窓リノベ2026事業」による補助があり、上限は1戸あたり100万円となっています。
先進的窓リノベ2026事業は、登録された事業者が申請する
先進的窓リノベ2026事業は、ガラス交換や内窓の設置、外窓やドアの交換といった、断熱窓への改修を対象とする制度です。
対象は2025年11月28日以降に工事に着手したもので、交付申請は事務局に登録された事業者が住宅の所有者などに代わって行い、受け取った補助金を還元する仕組みとなっています。
申請は遅くとも2026年12月31日までで、予算の上限に達した場合はその時点で締め切られます。
なお、1申請あたりの補助額の合計が5万円以上の工事が対象です。
公式サイトでは、予算に対する補助金申請額の割合が毎日更新されており、2026年10月18日時点の概算値は30%となっています。
札幌市の住宅エコリフォーム補助制度は、令和8年度の受付が終了
札幌市の住宅エコリフォーム補助制度は、札幌市内に主たる営業所がある建設業許可を持つ事業者が施工する省エネ改修やバリアフリー改修について、費用の一部を市民に補助する制度です。
窓や玄関扉の断熱改修で申請する場合は、完了時に出荷証明書の提出が必要とされています。
ただ、令和8年度分は受付が終了済みです。
補助があっても自己負担は残るため、見積もり額から補助額を引いた負担と、毎年の光熱費がどの程度下がるかを比べて判断することになります。
また、国の制度は予算の上限に達すると締め切られ、札幌市の制度も受付期間が決まっているので、窓の改修を考えている場合は、早めに事業者へ制度の対象かどうかを確かめておくことが近道です。
電気・ガスの契約を見直すときの注意点
電力・ガス取引監視等委員会、消費者庁、国民生活センターは、市場連動型プランでは冬など電力需要が高まる時期に電気代が高騰するおそれがあるとして、注意を呼びかけています。
市場連動型プランは、電力の取引市場(スポット市場)の価格を参照して料金の単価が変わる仕組みです。
また、燃料費調整額を含めずに比べて自社の料金が有利に見えるようにしている表示や、解約時の違約金、有料オプションの付帯にも注意が必要とされています。
そのうえで、契約や切り替えの前に契約内容や条件をしっかり確かめ、納得したうえで契約するよう求めています。
出典:電力・ガス取引監視等委員会・消費者庁・国民生活センター「電気・ガスの契約トラブルなどに気をつけましょう(令和8年3月版)」
冬は使用量が増えるため、単価の変動や燃料費調整額の影響を受けやすい時期です。
料金プランを比べるときは、冬の使用量をもとに、燃料費調整額や解約時の違約金まで含めた総額で比べると、切り替えた後の想定外の負担を避けやすくなります。
冬の光熱費は、年間の家計予算で考える
灯油代や暖房の電気代は冬に集中するため、毎月同じ額の予算では、冬の数か月だけ赤字になりがちです。
そのため、1年分の光熱費をおおまかに見積もり、冬に多くかかる分を夏から秋のうちに取り分けておくと、冬の支出の山をならせます。
見積もりの際は、補助がある今の価格だけでなく、補助が縮小・終了した場合の価格も想定しておきたいところです。
また、灯油を定期配送で買っている場合は、配達のたびに請求書や納品書で単価を確かめておくと、値上がりに早く気づけます。
相談の場で見かけること
相談の場で見かけるのが、冬の光熱費を毎月の予算に入れておらず、12〜3月だけ家計が赤字になっていたというケースです。
また、勧誘を受けて電力会社を切り替えたものの、料金の仕組みを知らないまま、冬の請求額に驚いていた方もいます。
さらに、窓の断熱リフォームを考えていたのに、補助の申請期間や条件を確かめず、補助を受けられなかったという相談も受けます。
いずれも、価格や制度の情報を前もって確かめていれば防げたケースです。
そのため、冬の光熱費は、灯油価格や国の支援の動き、補助制度の受付状況を確かめたうえで、年間の予算に組み込んでおくことが欠かせません。
まとめ:札幌の冬の光熱費は、価格と制度を確かめて年間で備える
札幌の冬の光熱費の負担を左右するのは、灯油価格の動きや国の支援、補助制度の受付状況です。
要点をまとめると、次のようになります。
・札幌市の調査では、灯油(多量配達)の平均価格は2026年10月9日時点で1リットル159.35円、1年前より33.73円高い
・調査結果の価格には、1リットル123円から176円までの幅がある
・灯油は令和8年3月19日から国の補助が続き、2026年10月15日以降の支給単価は1リットル43.0円
・電気・ガス料金への国の支援は、2026年7〜9月使用分が直近の対象
・環境省のウォームビズは、室温20℃が目安
・省エネポータルサイトの節約金額は灯油1リットル86円が前提のため、今の価格に置き換えて読む
・先進的窓リノベ2026事業は上限が1戸100万円、申請は遅くとも2026年12月31日まで(予算の上限に達した時点で締め切り)
・札幌市住宅エコリフォーム補助制度は、令和8年度の受付が終了
・電気・ガスの契約は、市場連動型の仕組みや燃料費調整額、違約金を確かめてから見直す
・冬の光熱費は年間で見積もり、補助が縮小・終了した場合も想定しておく
冬の光熱費は、灯油価格と国の支援の動きを確かめ、補助が終わった場合も想定して年間の予算に組み込んでおくことが、札幌の冬を家計の面から乗り切る備えになります。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆した内容です。
当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。
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