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iDeCoの確定申告はe-Taxで完結!マイナポータル連携・還付申告のやり方まで解説

iDeCoの掛金は全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となり、確定申告で還付を受けることが可能です。
2024年分の確定申告から、マイナポータル連携を活用すれば「小規模企業共済等掛金払込証明書」の電子データを自動取得して申告書に直接反映でき、スマートフォンとマイナンバーカード(NFC対応)があればICカードリーダー不要でe-Tax申告が完結します。年末調整で申告し忘れた会社員も、5年前まで遡って還付申告が可能です。
本記事では、e-Taxを使ったiDeCoの確定申告の具体的な手順、マイナポータル連携による証明書の電子取得、申告書への入力箇所、還付申告の手続きまで、国税庁・国民年金基金連合会・マイナポータルの公開情報に基づき解説します。
iDeCoの確定申告でe-Taxを使うメリット

e-Taxは国税庁が運営する国税電子申告・納税システムです。iDeCoの小規模企業共済等掛金控除をe-Taxで申告すると、書面提出に比べて手続きが効率化されます。
e-Tax活用の主なメリット
iDeCoの確定申告にe-Taxを利用するメリットを整理しました。
・自宅で手続きが完結:税務署の窓口に行く必要なく、24時間いつでも申告可能
・控除証明書の添付・提示が省略可能:書面の「小規模企業共済等掛金払込証明書」の提出が不要(ただし5年間の自宅保管は必要)
・自動計算でミスが少ない:画面の案内に従って入力するだけで税額が自動計算される
・還付がスピーディー:書面申告の還付(1ヶ月〜1ヶ月半)に比べ、e-Tax申告は通常3週間程度で還付される
マイナポータル連携でさらに効率化
2023年度(令和5年度)から、iDeCoの「小規模企業共済等掛金払込証明書」がマイナポータル経由で電子データ(xmlファイル)として受け取れるようになりました。
マイナポータル連携を利用すれば、申告書の該当項目へ証明書のデータが自動入力される仕組みです。
マイナポータル連携を利用するには、事前にマイナポータル経由で「e-私書箱」へのアカウント作成と、iDeCoの運営管理機関(証券会社等)でのオンライン手続きが必要となります。一度設定すれば翌年以降も継続利用できる仕組みです。
出典:マイナポータル「iDeCoの小規模企業共済等掛金払込証明書の電子データの取得方法」
e-Taxを使ったiDeCo確定申告の手順

e-Taxを使ったiDeCoの確定申告は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用するのが標準的な流れです。以下のステップで手続きを進めましょう。
STEP1:必要な書類とツールの準備
e-Tax申告を始める前に、以下を手元に準備します。
・小規模企業共済等掛金払込証明書:国民年金基金連合会から10月下旬以降に圧着ハガキで送付(マイナポータル連携を利用する場合は電子データで取得可能)
・源泉徴収票:会社員の場合、勤務先から受け取った最新の源泉徴収票
・マイナンバーカード:e-Tax申告(マイナンバーカード方式)には必須
・マイナンバーカード対応スマートフォンまたはICカードリーダー:マイナンバーカードの認証に利用
・他の控除に必要な書類:医療費控除・生命保険料控除・ふるさと納税の寄附金受領証明書など
近年のスマートフォンはほぼマイナンバーカード(NFC)に対応しているため、ICカードリーダーがなくてもスマホで認証が完結する流れが主流となっています。
STEP2:確定申告書等作成コーナーで入力
国税庁ウェブサイトの「確定申告書等作成コーナー」にアクセスして、画面の案内に従って入力を進めます。
・「作成開始」→「e-Taxで提出 マイナンバーカード方式」を選択
・所得税の申告書作成を選択
・源泉徴収票の内容を入力(会社員の場合)
・所得控除の入力画面で「小規模企業共済等掛金控除」を選択
・「確定拠出年金法に規定する個人型年金加入者掛金」欄にiDeCoの年間掛金合計額を入力
マイナポータル連携を利用している場合は、控除証明書のデータが自動入力されるため、金額の手入力は不要です。
手入力する場合は、ハガキの「小規模企業共済等掛金払込証明書」記載の合計金額を正確に入力しましょう。
出典:国税庁「確定申告書等作成コーナー|iDeCo(イデコ)の掛金を支払った場合」
STEP3:マイナンバーカードで認証して送信
入力内容の最終確認後、マイナンバーカードによる電子署名を行って申告書を送信します。スマホで認証する場合は、専用アプリ(マイナポータルアプリ)を利用する流れです。
送信完了後に「受信通知」が表示されれば手続き完了となります。
還付金がある場合は、指定した銀行口座に通常3週間程度で振り込まれます。
申告書への入力箇所と記入方法

e-Taxの確定申告書等作成コーナーでは画面の案内に従って入力すれば自動的に正しい欄に反映される仕組みですが、最終的に作成される申告書のどこにiDeCoの掛金が記入されるかを把握しておきましょう。
確定申告書 第一表・第二表の記入位置
iDeCoの掛金は確定申告書の「小規模企業共済等掛金控除」欄に記入されます。
・第一表「⑭小規模企業共済等掛金控除」:iDeCoの年間掛金合計額が表示される
・第二表「⑭小規模企業共済等掛金控除」:「保険料等の種類」欄に「個人型確定拠出年金」、「支払保険料等の計」欄に合計金額が表示される
小規模企業共済とiDeCoの両方に加入している場合は、第二表に2行で区別して記入し、第一表には合計金額を記入する仕組みです。
年末調整漏れの場合は還付申告で対応可能

会社員でiDeCoに加入している場合、本来は年末調整で控除手続きが完結します。しかし「払込証明書が年末調整に間に合わなかった」「会社に提出し忘れた」というケースは少なくありません。この場合、確定申告(還付申告)で取り戻すことが可能です。
還付申告とは
給与所得者で確定申告の義務がない方が、源泉徴収された所得税の還付を受けるための申告を「還付申告」と呼びます。還付申告には次の特徴があります。
・提出時期:申告対象年の翌年1月1日から受付開始(通常の確定申告期間2月16日〜3月15日とは異なる)
・遡及可能期間:申告対象年の翌年1月1日から起算して5年間
・e-Taxで手続き可能:確定申告書等作成コーナーで「還付申告」を選択して進める
・必要書類:源泉徴収票、小規模企業共済等掛金払込証明書、本人確認書類
たとえば2025年分のiDeCo控除を申告し忘れた場合、2026年1月1日から2030年12月31日までの間に還付申告が可能です。
過去5年分の還付をまとめて申告することもできるため、年末調整漏れに気づいた段階で速やかに手続きを進めるとよいでしょう。
すでに確定申告した後に控除漏れに気づいた場合は「更正の請求」
すでに確定申告書を提出した後にiDeCoの控除漏れに気づいた場合は、「更正の請求」で訂正を求める方法があります。更正の請求の期限は、原則として申告期限から5年以内です。e-Taxからも更正の請求書を作成・提出することが可能となっています。
e-Taxでの注意点とよくある間違い

iDeCoの確定申告をe-Taxで進める際、入力ミスや誤認による控除漏れが起こることがあります。以下の点に注意して進めましょう。
注意点1:入力箇所を「社会保険料控除」と間違えない
確定申告書等作成コーナーでは、控除区分ごとに画面が分かれている設計です。iDeCoの掛金は「小規模企業共済等掛金控除」の画面で入力する必要があり、「社会保険料控除」の画面ではありません。同じ「年金」関連の控除でも別区分となっている点を把握しておきましょう。
注意点2:年末調整で控除済みの場合は二重計上しない
会社員で年末調整時にiDeCoの控除を済ませている場合、源泉徴収票の「小規模企業共済等掛金の額」欄にすでに金額が反映されています。
確定申告で他の控除(医療費控除など)を追加申告する際は、iDeCo掛金の二重計上を避けるため、源泉徴収票の金額をそのまま転記しましょう。
注意点3:払込証明書の「年分」を確認する
払込証明書には「令和○年分」と記載されています。申告する年分と一致しているかを必ず確認しましょう。前年分の証明書を当年分の申告に使うミスは控除漏れの典型例です。
注意点4:家族名義の掛金は対象外
iDeCoの小規模企業共済等掛金控除は、加入者本人の所得から控除されます。配偶者や親族の掛金を自身の控除に含めることはできません。世帯内で複数人がiDeCoに加入している場合は、それぞれ個別に控除を受ける仕組みです。
e-TaxでiDeCo申告するための事前準備チェックリスト

初めてe-Taxを利用する方が確定申告期間中に慌てないよう、必要な準備を整理します。
・マイナンバーカードの取得:申請から交付まで1〜2ヶ月かかる場合があるため、早めに申請
・マイナンバーカードの電子証明書の有効期限確認:5年ごとに更新が必要
・マイナポータルアプリのインストール:スマホ認証に必要
・iDeCo運営管理機関でのオンライン手続き設定:マイナポータル連携を利用する場合
・過去分の源泉徴収票・払込証明書の保管確認:還付申告に活用できる
マイナンバーカードを持っていない方は、申告書を印刷して書面で提出する方法も選択可能です。書面提出の場合は、控除証明書の原本を添付する必要があります。
まとめ|マイナポータル連携でiDeCo確定申告がより手軽に
iDeCoの確定申告をe-Taxで行う場合のポイントを整理します。
・e-Taxのメリット:自宅で完結、書面の添付省略可(5年保管必要)、計算ミス減、還付スピーディ
・マイナポータル連携:2023年度から開始、控除証明書の電子データを自動取得して申告書に反映
・マイナンバーカード方式:スマホ(NFC対応)があればICカードリーダー不要
・入力箇所:「小規模企業共済等掛金控除」画面の「支払掛金」欄に入力
・申告書記入位置:第一表・第二表の「⑭小規模企業共済等掛金控除」欄
・還付申告:年末調整漏れは翌年1月1日から5年間遡及可能
・更正の請求:すでに申告済みで控除漏れに気づいた場合は5年以内に対応可能
iDeCoの掛金は全額所得控除となる確実な節税メリットがあるため、控除手続きを忘れずに行うことが家計のリスク管理として重要です。
マイナポータル連携を一度設定しておけば、翌年以降の確定申告がより手軽になります。年末調整で漏らした方も、還付申告で5年遡って取り戻せる仕組みを活用しましょう。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司による執筆です。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムでご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズにお調べいただけるでしょう。



