火災保険
火災保険はセカンドハウス・別荘も補償対象?加入の注意点

セカンドハウスや別荘は日常的に使用しないケースが多く、空き家に近いリスクを抱えています。そのため火災保険に加入する際には、一般的な居住用住宅とは異なる注意点が存在します。
本記事では補償範囲の違いや契約時の制約、保険料の目安について解説します。
セカンドハウス・別荘の火災保険の考え方

セカンドハウスや別荘も火災保険の対象となります。ただし個人向けの火災保険※では常時居住していることを前提としているため、利用頻度が低い住宅は「空き家に準ずる」と判断されることがあります。その場合、個人向け火災保険に比べて、補償対象や契約条件が制限される可能性があります。
※個人向け火災保険→自分が住んでいる家や家財の万が一を補償する、一般的な火災保険とお考えください。
保険会社は「生活実態」を重視するため、週末のみ利用する別荘や長期間使用しないセカンドハウスは、専用の契約条件(限定補償型)が適用されやすい点に注意が必要です。また、空き家は放火の標的になりやすく、ポストにチラシが溜まった状態などが狙われる要因となるため、防犯対策も重要です。
補償範囲や契約時の制約

セカンドハウス・別荘向けの火災保険では、以下のような制約が設けられる場合があります。
・限定型の補償となり、火災・落雷・爆発など基本的な災害のみ対象
・盗難、水漏れ、破損などは対象外になることがある
・長期不在による損害(例:雨漏りや給排水管の凍結)は、契約内容や損害の種類によって補償対象外となることが多い
・地震保険は火災保険に付帯して契約する必要があるが、別荘が「一般物件」として扱われた場合は付帯できないケースがある
また、通販型火災保険では別荘の引き受けを拒否されることが多く、代理店型の損保会社で検討するのが現実的です。セカンドハウスや別荘の火災保険加入率は一般住宅より大幅に低い傾向にあると言われており、多くの所有者が未加入のままと考えられます。
一般的に、セカンドハウス・別荘と認められた場合、家財が常時置いてあるかなど、保険会社ごとに判定要件がありますので、相談する必要があります。
セカンドハウス・別荘の保険料の目安

セカンドハウス・別荘の火災保険料は、居住用住宅と比べて割高になるケースがあります。これは「無人時間が長い=火災や盗難の発見が遅れるリスク」が反映されるためです。
一般的には以下の傾向があります。
・同じ建物構造・評価額であっても、別荘契約は居住用より保険料が高め
・補償範囲が限定される場合でも、空き家リスクを加味して一定の保険料が設定される
・時価評価額での契約が基本となるため、築年数が古い別荘は万が一のときの支払額が十分ではない可能性がある
セカンドハウス・別荘は、常時人がいないことからリスクが高いため、一般的に個人向け火災保険より保険料が高い、補償が限定的など、個人向け火災保険に比べて補償としては心もとないものになるかもしれません。
保険料控除の注意点
セカンドハウス・別荘で地震保険に加入した場合でも、地震保険料控除の対象外となる点に注意が必要です。地震保険料控除は「常時住宅として使用している建物」が対象であり、別荘や空き家は適用されません。
また、別荘が「一般物件」として扱われた場合は、そもそも地震保険への加入自体ができないため、この点も事前に確認が必要です。
まとめ:セカンドハウスにも適切な備えを
セカンドハウスや別荘も火災保険の補償対象となりますが、補償範囲や契約条件に制限が加わる傾向があります。特に補償の内容や、保険料が居住用より割高になる点を把握しておく必要があります。
また、別荘は「地震保険料控除の対象外」であることや、通販型火災保険では加入が難しいことも押さえておきましょう。
さらに、管理不十分で近隣に損害を与えた場合の備えとして個人賠償責任保険(住宅物件の場合)や施設賠償責任特約(一般物件の場合)を検討することも有効です。例えば、老朽化した別荘の瓦が台風で飛散し近隣に被害を与えた場合、管理不十分と判断されると損害賠償責任を負う可能性があります。
大切な資産である別荘を守るため、保険会社の条件を十分に確認し、利用実態に即した補償を選択しましょう。事前に保険会社や代理店に相談し、自己判断のみで加入を決めないことをおすすめします。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。
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