医療保険
入院一時金の賢い活用術:短期入院の費用をカバーする方法

病気やケガで入院した場合の医療費に備える医療保険には、入院日数に応じて給付金が支払われる「入院給付金」のほかに、入院した際にまとまったお金を受け取れる「入院一時金」という保障があります。
この記事では、入院一時金の仕組みと、入院日数に関わらず給付金が支払われるメリットを解説します。入院給付金日額との違いや、短期入院時の医療費負担に焦点を当て、どんな人が一時金に備えるべきかまで、入院一時金を賢く活用するためのヒントを提案します。
入院一時金の仕組みと、入院日数に関わらず給付金が支払われるメリット

入院一時金とは、病気やケガで入院した際に、入院日数に関わらず、まとまったお金を一時金として受け取れる保障です。
入院一時金の仕組み
給付金の支払い条件:
多くの保険商品では、1日以上の入院で給付金が支払われます。
給付金の金額:
1回の入院につき10万円、20万円といった形で設定します。
給付金の使い道:
入院一時金は、治療費だけでなく、入院中の雑費や、仕事を休んだ間の収入減など、自由に使うことができます。
メリット:短期入院の費用に強い
近年、医療技術の進歩により、入院日数は短期化しています。入院一時金は、この「入院日数の短期化」に対応するための、非常に有効な保障です。
短期入院でも安心:
・1泊2日といった短い入院でも、まとまったお金を受け取れるため、医療費の自己負担額をカバーできます。
・生命保険文化センターの調査によると、入院費用の自己負担額の総額は平均19.8万円で、約7割が「20万円未満」となっています。入院一時金はこの金額帯の費用に備える上で非常に有効です。
参考 生命保険文化センター 入院費用(自己負担額)はどれくらい?
退院後の生活費に:
入院中の雑費だけでなく、退院後の通院費や、仕事を休んだ間の収入減を補うための生活費にも充当できます。
入院給付金日額との違いと、短期入院時の医療費負担

入院一時金と入院給付金は、どちらも入院時の費用を保障するためのものですが、その仕組みが異なります。
入院給付金日額の仕組み
仕組み:
入院日数に応じて、1日あたり5,000円、10,000円といった給付金が支払われます。
デメリット:
・短い入院期間の場合、受け取れる給付金が少なくなる場合があります。
・例: 入院日額1万円の保険に加入し、3日間の入院をした場合、受け取れる給付金は3万円です。
短期入院時の医療費負担
費用内訳:
入院日数に関わらず発生する費用として、入院時に支払う費用(入院一時金)や、退院後の通院費、入院中の雑費などがあります。
入院一時金の活用:
・入院一時金は、入院日数に関わらずまとまったお金を受け取れるため、これらの費用をカバーできます。
・例: 入院一時金10万円の保険に加入し、3日間の入院をした場合、受け取れる給付金は10万円です。
どんな人が一時金に備えるべきか?

入院一時金は、以下のようなニーズを持つ方に特におすすめです。
1.貯蓄が十分でない人:
万が一の医療費を貯蓄で賄えない場合。
2.短期入院のリスクに備えたい人:
・医療技術の進歩により、入院が短期化しているため、短期入院でもまとまったお金を受け取りたい人。
・【最新の傾向】: 最近の医療保険では「治療給付型」を基本としたプランが増えており、入院一時金と入院給付金がセットになった商品も増加しています。
3.自営業者やフリーランス:
会社員のように傷病手当金がないため、入院や療養で収入が途絶えるリスクに備えたい人。
4.入院給付金だけでは不安な人:
入院給付金日額を少額に設定している場合など、入院時の費用が足りるか不安な人。
【重要】: 入院一時金だけで長期入院に備えようとすると、入院給付金と比べて保険料が高くなる可能性があります。保険選びにおいては、個人の経済状況や家族構成により必要性が変わるため、保険料と保障内容のバランスを考慮することが重要です。
まとめ:入院一時金は「短期入院」に備える賢い選択
入院一時金は、入院日数に関わらずまとまったお金を受け取れるため、短期入院時の医療費や、入院中の雑費、退院後の生活費に備える上で非常に有効な保障です。
・入院給付金日額との違いを理解し、それぞれのメリット・デメリットを比較しましょう。
・医療保険を検討する際は、入院一時金の保障を検討し、万が一の際に備えましょう。
この記事を参考に、あなたに最適な医療保険を選び、安心して日々の生活を送りましょう。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。