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NISAで家計を改善!毎月の積立額を無理なく増やす節約術

新NISAの非課税メリットは魅力的でも、毎月の積立額を増やすには、まず家計に余裕を生み出す必要がありますよね。無理なくNISAへの投資資金を捻出できれば、着実に資産を増やしていくことができます。
この記事では、NISAへの投資資金を捻出するための家計改善や節約術に焦点を当てて解説します。毎月の積立額を無理なく増やすための具体的な方法から、日々の生活で実践できる節約のコツまで、あなたの家計を改善し、賢くNISAを活用するためのヒントを提案します。
なぜNISAのために家計改善・節約が必要なの?

NISAは非課税の恩恵が大きい制度ですが、元本が増えなければそのメリットも十分に活かせません。家計を改善し、節約で投資資金を捻出することは、NISA運用を成功させる上で非常に重要です。
1.複利効果を最大化するため: 投資元本が大きくなればなるほど、利益が利益を生む複利効果は絶大になります。毎月の積立額を増やすことで、より早く、より大きく資産を育てられます。
2.非課税枠を有効活用するため: 新NISAの年間投資枠は最大360万円、生涯で1,800万円と非常に大きいです。この非課税枠を効率的に使い切るためには、計画的な資金の投入が必要です。
3.精神的な安定のため: 家計に余裕が生まれれば、NISAの積立を無理なく継続でき、市場の変動にも一喜一憂しにくくなります。「生活防衛資金」をしっかり確保した上で、余剰資金で投資を行うためにも家計の改善は不可欠です。
NISAの積立額を無理なく増やす家計改善3ステップ

毎月のNISA積立額を増やすための家計改善は、以下の3つのステップで進めるのが効果的です。
ステップ1:現在の家計状況を「見える化」する
まずは、自分の家計がどうなっているかを正確に把握することから始めましょう。
1.収入と支出をすべて書き出す: 毎月の手取り収入と、すべての支出(固定費、変動費)を具体的に書き出します。家計簿アプリやスプレッドシート、あるいは手書きの家計簿でも構いません。少なくとも1〜2ヶ月分は記録してみてください。
2.「何にいくら使っているか」を把握する: 書き出した支出を「食費」「通信費」「交通費」「娯楽費」などの費目に分類し、それぞれにいくら使っているかを把握します。これにより、無駄遣いの傾向や、削減できる可能性がある項目が見えてきます。
3.「生活防衛資金」の状況を確認する: 万が一の事態に備え、生活費の半年~1年分はすぐに引き出せる預貯金として確保しておく「生活防衛資金」の状況を確認しましょう。これが不足している場合は、まずはそちらの確保を優先し、その後にNISAの積立額を増やすことを検討します。
ステップ2:支出を「固定費」と「変動費」に分けて見直す
家計の「見える化」ができたら、いよいよ支出の見直しです。効果が高いのは「固定費」から見直すことです。
効果絶大!「固定費」の見直し術
固定費は一度見直せば、毎月継続的に節約効果が得られるため、NISAの積立額を増やす上で非常に効果的です。
【通信費(スマホ、インターネット)】
・格安SIMへの乗り換え: 大手キャリアから格安SIMに乗り換えるだけで、月数千円~1万円以上の節約になることも珍しくありません。年間で数万円のNISA積立額を増やすことができます。
・光回線の見直し: プロバイダや料金プランを見直したり、スマホとのセット割引を活用したりしましょう。
【保険料】
・保障内容の適正化: 生命保険、医療保険、自動車保険など、現在加入している保険が本当に必要な保障内容か、過剰な保障はないかを見直しましょう。ライフステージの変化(結婚、出産、住宅購入など)に合わせて、不要になった特約を外したり、割安な掛け捨て型に切り替えたりすることで、月数千円の節約が可能です。
・保険会社の比較: ネット型保険など、保険料が割安な選択肢も検討しましょう。
【サブスクリプションサービス】
定期的な見直し: 継続的に利用していない動画配信サービスや音楽配信サービス、フィットネスジムの会費などがないか、定期的に見直して解約しましょう。月数百円〜数千円でも、積み重なれば大きな額になります。
【住居費】
家賃・住宅ローンの見直し: 可能であれば、家賃の安い物件への引っ越しを検討したり、住宅ローンの借り換えを検討したりすることも、大きな節約につながります。
【車の維持費】
不要な車の売却: 利用頻度が低い場合は、カーシェアや公共交通機関への切り替えも検討しましょう。
日々の意識で差が出る!「変動費」の節約術
変動費は日々の意識が重要です。無理なく続けられる範囲で、具体的な節約行動を取り入れましょう。
【食費】
・自炊の頻度を増やす: 外食や惣菜の頻度を減らし、自炊を増やすことで食費を大きく削減できます。
・週に一度のまとめ買い: 無駄買いを防ぎ、計画的に食材を使い切る習慣をつけましょう。
・節約レシピの活用: 安価な食材を使ったレシピを取り入れる。
【交通費】
・徒歩や自転車の活用: 近距離移動は徒歩や自転車に切り替える。
・定期券の見直し: 働き方に応じて定期券の区間や種類を見直す。
【娯楽費・交際費】
・予算を決める: 毎月使える上限額を設定し、使いすぎを防ぎます。
・クーポンや割引の活用: 映画やレジャー、飲食などでクーポンを積極的に利用しましょう。
・自宅での楽しみを見つける: お金のかからない趣味や過ごし方を見つける。
ステップ3:浮いたお金をNISAに「先取り投資」する
家計の見直しで浮いたお金は、目的なく使ってしまっては意味がありません。NISAの積立額に回すための仕組みを作りましょう。
・自動積立額の増額設定: 節約で浮いたお金を、NISAの毎月の自動積立額に上乗せして設定しましょう。金融機関の積立設定画面から簡単に変更できます。
・ボーナス設定の活用: 固定費の見直しなどで年間を通じて浮いたお金を、ボーナス月にNISAの「成長投資枠」や「つみたて投資枠」にまとめて追加投資する「ボーナス設定」を活用するのも効果的です。
・別口座への自動振り分け: 給料日に自動でNISA積立口座や投資資金用の銀行口座へ振り分けられる設定をしてしまうと、手元にお金が残る前に投資に回せるため、無駄遣いを防げます。
無理なくNISAを継続するためのヒント

家計改善や節約は、無理なく継続することが何よりも重要です。
・完璧を目指さない: 最初からすべての支出を完璧に管理しようとせず、できることから少しずつ始めてみましょう。
・夫婦や家族で協力する: 一人で抱え込まず、家族で話し合い、協力し合うことで、モチベーションを維持しやすくなります。
・小さな成功体験を積み重ねる: 節約で浮いたお金でNISAの積立額を増やせた、目標額に近づいている、といった小さな成功を実感することで、継続するモチベーションになります。
・定期的に家計を見直す: 家計状況は変化します。年に1回程度は、現在の支出や投資額が適切かを見直し、必要に応じて調整しましょう。
まとめ:NISAと家計改善で「攻めと守り」の資産形成
NISAの非課税メリットを最大限に活かすためには、家計を改善し、毎月の積立額を無理なく増やすことが非常に重要です。通信費や保険料といった固定費の見直しは特に効果が大きく、日々の変動費も意識することで、着実に投資原資を捻出できます。
節約で浮いたお金をNISAに「先取り投資」することで、あなたの資産は加速的に成長し、豊かな未来へと繋がるでしょう。NISAで「攻め」の資産形成を、家計改善で「守り」の家計管理を実践し、盤石な資産基盤を築いていきませんか。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。