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iDeCoの掛金はクレジットカード払いできる?支払い方法と引き落とし不能時の注意点

引き落とし日は原則毎月26日(金融機関休業日の場合は翌営業日)で、残高不足で引き落としができなかった場合、その月の掛金は「未納」扱いとなり、再振替や追納はできません。
この記事では、iDeCoの掛金支払い方法の仕組みと、引き落とし不能を防ぐための対策を解説します。
iDeCoの掛金支払い方法は「口座振替」のみ

iDeCoの掛金は、加入者が指定した金融機関の預貯金口座から口座振替で納付する仕組みになっています。クレジットカードや現金での支払いが認められていない理由と、2種類の納付方法について確認しておきましょう。
クレジットカード払いができない理由
iDeCoはNISAなどと異なり、国民年金基金連合会が運営する公的な年金制度という位置づけです。掛金は国民年金基金連合会へ納付され、掛金全額が所得控除の対象となる税制優遇を受けられます。
こうした制度の性質上、支払いの確実性と安定性が求められるため、クレジットカード払いは認められていません。ポイント還元を目的にクレジットカード払いを希望する方もいるかもしれませんが、iDeCoの最大のメリットは掛金全額の所得控除であり、口座振替による確実な拠出が前提となっている点を理解しておく必要があります。
現金払いや振込も不可
銀行窓口での現金払いや、ATM・インターネットバンキングからの振込による納付もできません。iDeCoの掛金納付は口座振替に限定されており、例外は認められていない仕組みとなっています。
「個人払込」と「事業主払込」の2種類
iDeCoの掛金納付方法には、加入者の属性によって以下の2種類が用意されています。
・個人払込:加入者本人名義の預貯金口座から口座振替で納付する方法。自営業者(第1号被保険者)、専業主婦・主夫(第3号被保険者)、任意加入被保険者はこの方法のみ選択可能です。会社員・公務員(第2号被保険者)も個人払込を選択できます。
・事業主払込:会社員・公務員(第2号被保険者)のみが選択できる方法で、勤務先が給与から掛金を天引きし、事業所の口座から口座振替で納付します。事業主払込を利用するには勤務先の対応が必要なため、希望する場合は勤務先の担当部署に確認が必要です。
出典:iDeCo公式サイト|加入手続きについて
引き落とし日と引き落とし不能時のリスク

口座振替は便利な仕組みですが、引き落とし日に残高が不足していると掛金が拠出されません。生命保険料のように翌月に2か月分まとめて請求されることもないため、引き落とし不能の影響を正しく理解しておくことが重要です。
引き落とし日は毎月26日
iDeCoの掛金引き落とし日は、原則として毎月26日(金融機関休業日の場合は翌営業日)に設定されています。当月分の掛金が翌月26日に引き落とされる仕組みで、例えば1月分の掛金は2月26日に口座振替されます。
年払い(年単位拠出)を選択している場合も、指定した引き落とし月の26日に口座振替が行われます。
残高不足で引き落としができなかった場合
引き落とし日に口座残高が不足していた場合、再振替や振込による掛金納付はできません。その月は掛金が拠出されなかった扱いとなり、以下のような影響が生じます。
・所得控除のメリットを失う:掛金が拠出されなかった月は、所得控除の対象となる金額が減少します。例えば毎月2万3,000円を拠出している会社員の場合、1か月分の引き落とし不能で年間の控除額が2万3,000円減ることになります。
・運用機会を逃す:その月の掛金で投資信託などを購入する機会を失うため、長期的な資産形成に影響を及ぼす可能性があります。
・追納はできない:iDeCoには追納の仕組みがないため、引き落としができなかった月の掛金を後から納付することはできません。
なお、単純な残高不足による引き落とし不能の場合、iDeCoの運用自体は停止しません。既に積み立てた資産の運用は継続されますが、新たな掛金の拠出ができない状態となります。
引き落とし不能を防ぐための4つの対策
毎月確実にiDeCoの掛金を拠出するために、以下の対策を検討してみましょう。
1. 引き落とし口座に余裕を持たせる
引き落とし日の26日には、iDeCoの掛金だけでなく、公共料金やクレジットカードの支払いなども重なることがあります。すべての引き落としを差し引いても余裕がある残高を維持しておくことで、残高不足を防げます。
給与振込口座をiDeCoの引き落とし口座に設定しておくと、残高管理がしやすくなります。
2. 給与口座と別口座の場合は自動振込を設定する
iDeCoの引き落とし口座を給与振込口座と別にしている場合、毎月の資金移動を忘れてしまうリスクがあります。銀行の定額自動振込サービスを活用すれば、給与振込日に自動で資金を移動させることが可能です。
多くの銀行でインターネットバンキングから設定でき、手数料が無料または低額で利用できる場合も少なくありません。
3. 残高不足通知サービスを利用する
金融機関によっては、口座残高が一定額を下回った際にメールやアプリで通知してくれるサービスを提供しています。このサービスを設定しておけば、引き落とし日前に残高不足に気付くことができます。
4. 会社員・公務員は事業主払込も検討する
会社員や公務員の場合、勤務先が対応していれば事業主払込(給与天引き)を選択することで、残高不足による引き落とし不能のリスクを回避できます。給与から自動的に掛金が差し引かれるため、口座残高を意識する必要がなくなります。
事業主払込を利用できるかどうかは勤務先によって異なるため、人事・総務部門に確認してみましょう。
まとめ:口座振替を確実に継続することがiDeCo活用の鍵
iDeCoの掛金支払い方法について、重要なポイントを整理します。
・iDeCoの掛金は口座振替のみ対応で、クレジットカード払いや現金払いはできない
・引き落とし日は毎月26日(金融機関休業日の場合は翌営業日)
・残高不足で引き落としができなかった場合、再振替や追納はできず、その月は未納扱いとなる
・引き落とし不能を防ぐには、口座残高の余裕確保や自動振込の活用が有効
iDeCoは掛金全額が所得控除となる強力な税制優遇を持つ制度ですが、そのメリットを最大限に活かすには毎月確実に掛金を拠出することが欠かせません。口座振替を習慣化し、引き落とし不能を防ぐ対策を講じておくことで、老後資金の計画的な準備につなげられます。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。



