火災保険
賃貸の火災保険を甘く見ると大きな損害につながります
火災保険の加入が増える時期です
ここ数日、テレビCMやインターネットのバナー広告などで火災保険のCMをよく見かけます。
私もなんでなんだろう・・と思っていました。
引っ越し難民のニュースをみて、なるほどーーと思いました。
賃貸用のアパートやマンションに住む時に火災保険の加入を不動産屋さんや大家さんに勧められますよね。
引っ越しが多いということは、この賃貸用の火災保険の加入をする人も多いということになります。
この保険は基本的に2年に1度更新なので、大家さんや不動産屋さんから火災保険更新してくださいねーー。
と言われて渋々見直そうと思った時に
もうちょっと安くできないのか??
と思って調べる人もいるのかも知れません。
火災保険ですが、火災保険の機能は大して重要ではない
ネット保険で火災保険を安くする人も多いようですが、この賃貸アパート向けの火災保険は何を補償しているものなのか?本質を理解していないといざというときに全く使い物にならず、大きな自己負担が発生することがあるので注意が必要です。
賃貸用火災保険の機能は大きく3つ
①自分の家財を自然災害から守る火災保険の機能
引っ越しをして入居するときには当然自分の家具や家電製品を部屋に持ち込みます。
この火災保険は自分の家具や家電製品が、火事や落雷、破裂、爆発、補償プランによっては盗難、不測かつ突発的な事故で損害を受けた時に支払います。
でもよく考えてください。
大家さんや不動産屋さんは、なんで入居の時は火災保険に加入してくださいと口を酸っぱくいうのでしょうか?
万が一の災害でみなさんの家財が損害を受けるから心配をしてくれている??
いえ・・
全然違います・・
この賃貸用の火災保険は残りの2つがとても重要なのです。
②部屋に損害を与えた時に修理代を弁償する機能(借家人(しゃっかにん)賠償責任保険の役割)
賃貸アパートに住むということは、家具家電製品は自分で購入して自分のものかも知れませんが(近年はそれさえも用意してくれるケースもあるようですが・・)建物は自分のものではありませんよね。
建物は借り物です。なので壊したら、弁償しなければいけません。
火事を起こして、壁や床を焦がしたりしたら誰かに修理を依頼してそのお金は火事を起こした人が払わなければなりません。弁償をする必要があるということです。
後ほど事例を紹介しますが、これはかなり高額になるケースがあります。
大家さんは自分の持ち物(建物)に損害を与えて修理代を請求したら、本人からそんなお金ない!とゴネられるのがイヤなんです。またどうしてもイヤなら裁判するぞ!となるのでしょうが、面倒臭いですよね。
そんなときに入居者の人が火災保険に加入してくれていたら、保険会社の人を窓口に話をして、給付を受けられるのでスムーズなんです。
③日常生活賠償(個人賠償)責任保険としての役割
前述の②は大家さんへの賠償、要するに建物に損害を与えてしまった時の保険ですが、3つ目は他の入居者に迷惑をかけた時です。
水漏れがほとんどですが、水漏れをして下の階まで水が達してしまい下の人の家電製品を使用不能にしてしまったりすることがあります。
このように自分がうっかりしていて他の入居者の物を破損させたり、ケガをさせたりした時にこの保険を使うことができます。
賃貸用の火災保険に入っていて良かった事例
3階に住んでいるAさんが出かけている間に洗濯機のホースが外れて、部屋が水浸しになり下の階の人の家財まで水浸しにし、さらに1階の部屋まで水が達して大損害を引き起こしました。しかも部屋の外まで水があふれエレベーターも使用不能にしました。
Aさんは真っ青です。
私どうしたらいいの?
そんな時大家さんが、まあ大変な事故ですけど保険に入っているので大丈夫ですよ。
と言ってくれました。
1階と2階の入居者は前述の③の保険で支払い、自分の部屋の床と壁とエレベーターは前述の②の保険で支払いました。
総額・・400万!!
保険入っていて良かった・・
このAさんは・・実はわたしです。全くファイナンシャルプランナーに携わる前ですが、まだ北海道で1人暮らしを始めたばかりの若かりし頃の出来事です。
火災保険をインターネット経由で選んで加入して、安く済んだぜーと思っていると、
思わぬ見落としがあるかも知れませんよ。