医療保険
転職時の医療保険はどうする?継続・解約・新規加入の選択肢を解説

転職は、キャリアだけでなく、加入している保険を見直す良い機会です。新しい会社の健康保険(公的医療保険)に加入したり、収入や働き方が変わったりするため、以前の民間医療保険の契約が現在のライフスタイルに合わなくなることがあります。
この記事では、転職時の民間医療保険の見直し方を解説します。今の保険を継続・解約・新規加入する際のそれぞれのメリット・デメリットを詳しく掘り下げ、具体的な手続き方法まで。後悔しないための賢い保険戦略を提案します。
転職時の民間医療保険:3つの選択肢

転職時には、加入している民間医療保険をどうするか、主に以下の3つの選択肢があります。
今の民間医療保険を「継続」する
メリット:
・保障の空白期間がない: 新しい保険に加入する際の保障の空白期間がありません。
・健康状態の告知が不要: 転職後の健康状態が悪化していた場合でも、保険料の割増や、加入できないリスクがありません。
デメリット:
・保障内容が古くなる: 古い保険は、最新の医療技術に対応していない場合があります。
・保険料負担: 保険料の支払いが家計の負担になる場合があります。
今の民間医療保険を「解約」する
メリット:
・保険料負担の軽減: 保険料の支払いがなくなるため、家計の負担が軽くなります。
・保障内容の最適化: 新しいライフプランに合わせて、最適な保険を選び直せます。
デメリット:
・無保険期間のリスク: 解約してから新しい保険に加入するまでの間に、万が一のことがあった場合、保障がありません。
・解約返戻金の損失: 解約返戻金がある貯蓄型の保険の場合、元本割れで損をするリスクがあります。
新しい民間医療保険に「新規加入」する
メリット:
・保障内容のアップグレード: 最新の医療技術や、生活習慣病に対応した保障を持つ新しい保険に加入できます。
・保険料の削減: より安価で保障が充実した保険商品に乗り換えられる可能性があります。
デメリット:
・健康状態の告知が必要: 健康状態が悪化していた場合、加入できなかったり、保険料が割増になったりする可能性があります。
・保障の空白期間: 新しい保険の契約が成立するまでの間に、保障の空白期間が生じてしまうリスクがあります。
賢い選択のためのポイントと手続き方法

転職時の民間医療保険は、ご自身の健康状態や、新しい働き方を考慮して、最適な選択をすることが重要です。
転職時の手続き方法
新しい健康保険への加入:
・会社員の場合、勤務先の健康保険(公的医療保険)に加入します。
・自営業者やフリーランスになる場合は、国民健康保険(公的医療保険)に加入します。
民間医療保険の見直し:
新しい保険への加入を検討する場合、今の保険を解約する前に、新しい保険の契約が成立し、保障が開始されたことを確認しましょう。
乗り換えの際の注意点
解約返戻金の確認:
貯蓄性のある保険の場合、解約返戻金がいくら戻ってくるのか、事前に確認しましょう。
告知義務の遵守:
新しい保険に加入する際は、健康状態を正確に告知しましょう。告知義務違反が発覚した場合、契約解除や保険金不払いといったリスクがあります。また、悪質な場合は2年経過後でも詐欺による取り消しが可能であり、保険料の返還がない可能性もあります。
無保険期間の回避:
新しい保険の契約が成立し、保障が開始されたことを確認してから、現在の保険を解約することで、無保険期間を防ぐことができます。
新しい保険の免責期間:
新しい保険には、保障開始までに免責期間が設定されている場合があるため、注意が必要です。
先進医療に該当する手術が変動する:
先進医療は現在76種類あり、内容は時とともに変化します。最新の保険商品では、先進医療に加えて患者申出療養も保障対象となっているものがあるため、保障内容をよく確認しましょう。
まとめ:転職は「保険見直し」の好機
転職は、ご自身のライフプランや家計に合わせた保険を見直す良い機会です。
・今の保険を継続するか、解約するか、新規加入するか、それぞれのメリット・デメリットを比較し、慎重に判断しましょう。
・新しい保険の契約が成立してから、現在の保険を解約することで、無保険期間を防ぐことができます。
・乗り換えを検討する際は、保険会社の担当者やFPに相談し、客観的な視点からアドバイスをもらいましょう。
転職を機に、この記事を参考にしながら最適な医療保険を検討してみてはいかがでしょうか。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。