生命保険
生命保険の「保険料払込免除特約」は必要?メリットと注意点

「病気になっても保険料の支払いが免除になる特約があるって聞いたけど、本当に必要なのかな?」
生命保険は、万が一の事態に備えるための大切な備えです。しかし、契約期間中に病気やケガで働けなくなり、収入が途絶えてしまうと、保険料の支払いが困難になってしまうリスクがあります。そんな時でも、保障を維持できるよう備えるのが「保険料払込免除特約(ほけんりょうはらいこみめんじょとくやく)」です。
この記事では、生命保険の払込免除特約の仕組みとメリットを解説します。免除の対象となる病気や障害、そして特約付加による保険料への影響まで。この特約が必要かどうかを判断するためのヒントを提案します。
払込免除特約の仕組みとメリット

保険料払込免除特約とは、被保険者(保障の対象となる人)が、特定の病気や障害を負った場合に、以降の保険料の支払いが免除される特約です。
払込免除特約の仕組み
・保険料の負担がゼロに:
払込免除の条件を満たすと、その後の保険料の支払いが不要になります。
・保障は継続:
保険料の支払いはなくなりますが、保障内容はそのまま継続されます。
解約返戻金も増え続ける:
貯蓄性のある保険の場合、保険料の払い込みがなくても、解約返戻金は増え続けます。
払込免除のメリット
1.保障を維持できる安心:
病気やケガで収入が途絶えても、保険料の支払いを気にすることなく、保障を維持できます。
2.家計の負担を軽減:
医療費や療養費など、出費が増える時期に保険料の負担がなくなるため、家計への負担を軽減できます。
3.貯蓄性を守れる:
終身保険などの貯蓄性のある保険の場合、払込免除特約のおかげで、資産形成を継続できます。
免除の対象となる病気や障害

払込免除の条件は、保険会社や商品によって異なります。一般的には、以下の病気や障害が対象となります。
・がん、急性心筋梗塞、脳卒中:
三大疾病と診断された場合に、保険料の支払いが免除されます。ただし、がんの場合、上皮内がんは対象外となるなど、細かな条件は保険会社や特約によって異なります。
・特定の生活習慣病:
高血圧、糖尿病、肝硬変などの生活習慣病で、所定の状態が一定期間継続した場合。
・高度障害状態:
約款で定められた高度障害状態になった場合。
・不慮の事故:
不慮の事故により、所定の障害状態になった場合。
特約付加による保険料への影響と加入の判断

払込免除特約は、非常に心強い特約ですが、付加することで保険料が少し上がります。
特約付加による保険料への影響
保険料が上乗せされる:
払込免除特約を付加すると、保険料が上乗せされます。上乗せされる金額は、保険会社や商品によって異なります。
加入を検討すべき人
・一家の大黒柱:
自身が病気やケガで働けなくなった場合、家族の生活に大きな影響が出るため、加入を検討しましょう。
・自営業者やフリーランス:
会社員のように傷病手当金といった公的保障がないため、収入が途絶えた場合の備えとして、必要性が高いです。
・終身保険や養老保険の契約者:
貯蓄性のある保険の場合、払込免除特約のおかげで、資産形成を継続できます。
まとめ:払込免除特約は「もしも」の時の安心を確保
生命保険の払込免除特約は、万が一の事態に備えるだけでなく、病気やケガで収入が途絶えても、保障を維持できるという大きなメリットを持っています。
・払込免除の対象となる病気や障害を正しく理解し、ご自身の保険の保障内容を把握しましょう。加入前に必ず約款を確認し、条件の詳細を把握しましょう。
・特約を付加すると保険料が少し上がりますが、収入が途絶えても保障が維持されるという安心感は、その保険料を上回る価値があります。
・特に、一家の大黒柱や自営業者など、収入が途絶えるリスクが高い方は、加入を検討しましょう。
この記事を参考に、払込免除特約が必要かどうかを判断し、あなたの保険を最適な状態に保ちましょう。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。