生命保険
生命保険とは?種類と選び方を初心者にもわかりやすく解説

生命保険は、万が一の事態に備えて、ご自身や家族の生活を守るための大切な備えです。しかし、その種類や仕組みは複雑で、何から手をつけていいか迷ってしまう方も多いでしょう。
この記事では、生命保険の基本的な役割から、主要な種類(定期保険、終身保険、養老保険など)の特徴、保険料の決まり方まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。生命保険を検討する際に役立つ情報を網羅的にご紹介します。
生命保険の基本的な役割と加入の必要性

生命保険の最も基本的な役割は、「万が一の事態に備えて、お金で困らないようにすること」です。
具体的には、以下のリスクに備えるために加入します。
・残された家族の生活費: 契約者が亡くなった後も、遺された家族(配偶者や子ども)が安定した生活を送れるように、生活費や教育費などを確保します。
・住宅ローンの返済: 契約者が亡くなった後も、住宅ローンが残っている場合、遺された家族が返済に困らないように、保険金でローンを完済します。
・病気やケガの治療費: 生命保険に付帯する特約や、医療保険・がん保険を組み合わせることで、高額な医療費に備えます。
・老後資金の確保: 終身保険や個人年金保険など、貯蓄性のある商品で、老後資金を準備します。
ご自身に万が一のことがあった場合、遺された家族が経済的に困窮してしまうリスクがある場合は、生命保険への加入を検討する必要があります。特に、ご自身が家族の家計を支えている場合は、その必要性が高まります。
定期保険、終身保険、養老保険など主要な種類の特徴

生命保険には、主に3つの種類があります。それぞれの特徴を理解し、ご自身のライフプランに合ったものを選びましょう。
1. 定期保険:一定期間の保障を安価に
・特徴: 「保障期間」が決められており、その期間内に万が一のことがあった場合、保険金が支払われます。保険期間は10年、20年、60歳までなど、様々なものがあります。
メリット:
・保険料が割安: 終身保険に比べて、保険料が安価です。
・必要な期間だけ備えられる: 子どもが独立するまでなど、特定の期間に大きな保障が必要な場合に適しています。
デメリット:
・掛け捨て: 満期を迎えても、解約返戻金がほとんどありません。
・更新時の保険料上昇: 更新型の場合、保障期間が満期を迎え更新すると、保険料が上がります。
2. 終身保険:一生涯の保障と貯蓄性を兼備
・特徴: 「保障が一生涯」続く保険です。解約した際には、それまでの払込保険料に応じて解約返戻金が支払われるため、貯蓄性も兼ね備えています。
メリット:
・一生涯の安心: 何歳で亡くなっても保険金が支払われます。
・貯蓄性: 途中解約すると解約返戻金が受け取れます。
・保険料が変わらない: 契約時の保険料が一生涯変わりません。
デメリット:
・保険料が割高: 定期保険に比べて保険料が高くなります。
・短期間の解約は損: 払込期間中に解約すると、解約返戻金が払込保険料を下回り、元本割れする可能性があります。
3. 養老保険:満期保険金と死亡保障を両立
・特徴: 終身保険と同様に貯蓄性がありますが、「満期」が設定されています。満期時に生存していれば「満期保険金」を、満期前に亡くなった場合は「死亡保険金」を受け取れます。
メリット:
・満期保険金の受け取り: 満期時にまとまったお金が手に入ります。
・貯蓄と保障の両立: 死亡保障と貯蓄を同時に行えます。
デメリット:
・保険料が割高: 定期保険や終身保険に比べて、保険料が最も高くなります。
・運用効率が低い: 近年、低金利が続いているため、貯蓄目的としては他の金融商品の方が有利な場合があります。
保障の対象となる範囲と保険料の決まり方

生命保険の保険料は、保障内容や加入者の属性によって決まります。
保障の対象となる範囲
生命保険の主な保障の対象は「死亡」と「高度障害状態」です。これらの状態になった場合に、保険金が支払われます。
・死亡保険金: 契約者が亡くなった場合に支払われます。
・高度障害保険金: 契約者が所定の高度障害状態(両目の失明など)になった場合に支払われます。
保険料の決まり方
保険料は、主に以下の要素で決まります。
・性別: 一般的に女性の方が男性より長生きする傾向があるため、女性の方が保険料が安くなることが多いです。
・年齢: 年齢が上がるほど病気のリスクが高まるため、保険料も高くなります。
・健康状態: 健康状態が良好であれば「健康体割引」が適用されるなど、保険料が安くなることがあります。
・喫煙の有無: 非喫煙者は病気のリスクが低いとされ、保険料が安くなることがあります。
・保険金額: 死亡時に受け取る保険金の額が大きいほど、保険料も高くなります。
・保険期間: 定期保険の場合、保険期間が長いほど保険料が高くなります。
加入を検討する際の全体的な流れ

生命保険を検討する際は、以下のステップで進めるとスムーズです。
1.加入の目的を明確にする: 「なぜ生命保険に加入するのか?」(遺族の生活費、子どもの教育費など)を明確にします。
2.必要保障額を計算する: 目的から逆算し、いくらの保障が必要か計算します。
3.保険の種類・商品を選ぶ: 定期保険、終身保険、養老保険の中から、ご自身のライフプランに合ったものを選びます。
4.複数の保険会社を比較する: 同じような保障内容でも、保険会社によって保険料やサービスが異なります。一括見積もりサイトや保険相談サービスを利用して、複数の商品を比較しましょう。
5.申し込み: 保険会社の担当者やウェブサイトから申し込みを行います。
まとめ:生命保険は「目的」と「種類」を理解して賢く選ぼう
生命保険は、万が一の際の大きなリスクからご自身と大切な家族を守るための重要な備えです。
・加入の目的を明確にし、必要な保障額を見積もりましょう。
・定期保険、終身保険、養老保険など、それぞれの種類の特徴を理解し、ご自身のライフプランに合ったものを選びましょう。
・保険料は、性別、年齢、健康状態、保険金額など様々な要素で決まります。
この記事を参考に、あなたに最適な生命保険を選び、安心して日々の生活を送りましょう。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。