生命保険
【CFP監修】保険見直しで損しない! ライフステージ別ベストタイミングと3つの重要ポイント

「一度加入したから、もう保険のことは考えなくていい」。そう思っていませんか? しかし、保険は一度きりの契約ではなく、あなたの人生の変化に合わせて見直すべき大切な要素です。
人生には、結婚、出産、住宅購入、転職、お子様の独立、そして定年退職など、様々なライフステージの変化が訪れます。これらの変化は、必要な保障の内容や金額を大きく左右します。例えば、家族が増えれば万が一の際の生活費や教育費の備えが重要になりますし、お子様が独立すればその必要保障額は減少するかもしれません。
さらに、医療技術の進歩も保険見直しの重要な理由の一つです。診断や治療方法が日々進化する中で、過去に加入した保険では、現在の医療の実態に合わない保障となっている可能性も少なくありません。
そして、最も身近な理由として挙げられるのが、保険料の最適化です。ライフステージの変化や不必要な保障を見直すことで、月々の保険料を抑え、家計の負担を軽減できる可能性があります。
見直しの最適なタイミングはいつ?

保険を見直す絶好の機会は、主に以下のようなライフイベントが発生した時です。
・結婚や出産: 守るべき家族が増え、万が一の際の配偶者や子どもの生活費、教育費への備えが重要になります。
・住宅購入: 団体信用生命保険(団信)に加入する場合、それまでの死亡保障額を見直せる可能性があります。
・転職・働き方の変化: 会社員から自営業になるなど、公的医療保険や年金制度の保障内容が変わる場合があります。
・お子様の独立: 子どもの生活費や教育費の必要性がなくなるため、死亡保障の減額を検討できます。
・定年退職: 収入が年金中心になるため、医療費や介護費用への備え、老後資金の準備を中心に保障を調整します。
また、ライフイベント以外にも、定期保険の更新時や誕生日が近い時(年齢が上がる前に見直すことで保険料を抑えられる可能性があるため)も、見直しの良いタイミングと言えるでしょう。
失敗しない保険見直し! 確認すべき3つの重要ポイント

見直しを進める上で、特に確認すべきは以下の3点です。
1.保障内容と保障額が加入目的に合致しているか: 必要な保障が何かを再確認し、現在の契約内容と照らし合わせます。過不足がないかを確認し、適切な保障額に調整しましょう。例えば、医療保険であれば、入院日数や通院保障、先進医療の特約など、現在の医療状況に合わせた内容かを確認することが大切です。
2.保険期間は適切か: 保障が一生涯続く「終身保険」と、一定期間のみ保障する「定期保険」があります。お子さまの教育費のように期間が決まっている保障には定期保険を、葬儀費用のように一生涯必要な保障には終身保険を検討するなど、目的に合わせて必要な期間だけ保障が得られるように設定することが大切です。
3.保険料の支払いは継続可能か: 必要な保障を確保しつつも、保険料が家計にとって無理のない範囲であるかを確認します。公的保障(年金、健康保険など)でカバーできる部分を考慮し、民間保険で不足分を補うという視点も有効です。無理な保険料は、結局保険を継続できなくなるリスクにつながります。
具体的な見直し方法と注意点

保険の見直し方法には、ご自身でインターネットで見積もりを比較する方法と、保険の専門家(ファイナンシャルプランナーなど)に相談する方法があります。専門家に相談すれば、ご自身の状況に合わせたきめ細やかなアドバイスを受けられるでしょう。
ただし、見直しにはいくつかの注意点があります。
・保険料が高くなる可能性: 新しい保険に乗り換える場合、加入時の年齢が上がっているため、保険料が高くなることがあります。
・無保険期間のリスク: 現在の保険を解約してから新しい保険に加入しようとすると、その間に保障がない期間が生じる可能性があります。新しい保険契約が無事に成立したことを確認してから、現在の保険を解約するようにしましょう。
・健康状態による影響: 新しい保険への加入には健康状態の審査があります。持病や既往歴がある場合、加入が難しくなったり、保険料が割増になったりすることがあります。
・免責期間: がん保険など、契約後に一定期間は保障が適用されない「免責期間」が設定されている場合があります。乗り換えの際は、この期間に注意が必要です。
よくある質問(FAQ)

ここでは、保険見直しに関してよくあるご質問にお答えします。
Q1. 保険の見直しは、何年に一度くらい行うのが良いですか?
A1. 決まった頻度はありませんが、ライフステージが大きく変化するタイミング(結婚、出産、住宅購入、転職、お子さまの独立、定年退職など)や、定期保険の更新時期が主な見直しの機会となります。少なくとも5〜10年に一度、または人生の節目には内容を確認することをおすすめします。
Q2. 持病があっても保険の見直しはできますか?
A2. はい、持病があっても保険の見直しや新規加入ができる場合があります。ただし、健康状態によっては、保険料が割増になったり、特定の部位が保障対象外になったり、加入できる保険の種類が限られたりすることがあります。まずは保険の専門家や保険会社に相談してみましょう。
Q3. 保険を見直す際、今の保険を解約するタイミングはいつがベストですか?
A3. 最も重要なのは、新しい保険契約が無事に成立し、保障が開始されたことを確認してから、現在の保険を解約することです。これにより、保障の空白期間(無保険期間)が生じるリスクを避けることができます。特にがん保険には免責期間があるため、新しい保険の免責期間が終了するまで既存の保険を継続することをおすすめします。
Q4. インターネットでの見積もりと、専門家への相談、どちらが良いですか?
A4. ご自身の知識や手間をかけたい度合いによります。
・インターネットでの見積もり: 手軽に複数の商品を比較検討できますが、保障内容の複雑さやご自身の状況に合わせた最適なプランを見つけるのは難しい場合があります。
・専門家への相談: あなたのライフプランや現状に合わせて、最適な保障内容や保険料のバランスをきめ細かく提案してくれます。特に複雑な状況や、複数の保険の組み合わせを検討したい場合に有効です。
まとめ
保険の見直しは、現在のあなたとご家族にとって最適な備えを構築し、安心して未来を迎えるための大切なステップです。FP資格所有者などの専門家が在籍する相談窓口を活用し、ご自身のライフステージに本当に合った保険を見つけていきましょう。
ご自身の保険は、現在のライフスタイルにフィットしていますか? 見直しの必要性を感じたら、ぜひ専門家に相談してみてください。
お金に関する相談はファイナンシャルプランナーの金子賢司まで。日本FP協会の「CFP®認定者検索システム」、またはJ-FLEC(金融経済教育推進機構)のサイトの、J-FLEC認定アドバイザー検索で検索することも可能です。北海道エリアに絞って検索していただくと容易に検索できます。