FP資格取得のためのポイント
FP資格講座:建蔽率と容積率の計算方法を学ぶ

ファイナンシャル・プランナー(FP)の学習において、建蔽率(けんぺいりつ)と容積率(ようせきりつ)は、不動産の価値や建築計画を評価する上で不可欠な知識です。これらの指標は、その土地にどれくらいの大きさの建物を建てられるかを定めています。
ここでは、FP試験でも問われる建蔽率と容積率の計算方法、そして重要な特例について解説します。
建蔽率と容積率とは?
・建蔽率:
敷地面積に対する建築面積の割合です。火災時の延焼防止や、建物間の通風・採光を確保することを目的としています。建蔽率が50%の土地に建物を建てる場合、敷地の半分しか建物を建てられないことを意味します。
・容積率:
敷地面積に対する延床面積の割合です。建物の規模や人口密度をコントロールし、都市の機能維持や良好な居住環境を確保することを目的としています。容積率が100%の土地に建物を建てる場合、敷地面積と同じ延床面積の建物を建てられることを意味します。
建蔽率の計算方法と緩和措置
建蔽率の計算式と、建蔽率が緩和される特例を理解しましょう。
・計算式:
建蔽率 = 建築面積 ÷ 敷地面積 × 100(%)
・建蔽率の緩和措置:
以下の要件に該当する場合、建蔽率が緩和され、より大きな建物を建てることができます。
・特定行政庁が指定する角地:建蔽率に10%が加算されます。
・防火地域内の耐火建築物:建蔽率に10%が加算されます。
上記の2つの要件を両方とも満たす場合、建蔽率は合計で20%加算されます。
容積率の計算方法と前面道路の幅員
容積率の計算には、前面道路の幅員が大きく影響します。
・計算式:
容積率 = 延床面積 ÷ 敷地面積 × 100(%)
・前面道路の幅員による制限:
容積率の上限は、「都市計画で定められた容積率」と「前面道路の幅員から計算した容積率」のうち、いずれか厳しい方が適用されます。
・前面道路の幅員から計算する容積率:
・住居系の地域:前面道路の幅員(m) × 4/10
・非住居系の地域:前面道路の幅員(m) × 6/10
・複数の道路に接している場合:
2つ以上の道路に接している土地では、最も幅員の広い道路を前面道路とみなし、容積率を計算することができます。
まとめ
建蔽率と容積率は、土地の購入や建築計画の際に、建築可能な建物の大きさを決める重要な指標です。FPとして、お客様の土地の価値や建築プランを正確に評価するためにも、これらの計算方法と特例を正しく理解しておきましょう。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。
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