生命保険
生命保険料を安くする方法:保険期間、払込期間、特約を見直す

「保障内容は変えたくないけど、保険料を安くする方法ってあるの?」
生命保険は、もしもの時に大切な家族を守るために欠かせない備えです。しかし、保険料が家計を圧迫してしまうと、日々の生活に影響が出てしまいます。生命保険料は、ご自身の保険契約を見直すことで、保障内容を維持したまま、あるいは必要十分な保障に絞り込んで安くできる可能性があります。
この記事では、生命保険料を安くするための方法を解説します。掛け捨て型を選ぶ、保険期間や払込期間、特約を見直すといった具体的な方法から、健康優良体割引や払済保険といった制度の活用まで。保険料を賢く節約し、家計の負担を軽くするためのヒントを提案します。
「掛け捨て」や「期間」を見直して保険料を安くする

生命保険料は、保険の種類や保険期間を変えることで、大きく安くすることができます。
掛け捨て型を選ぶ
仕組み:
・定期保険や収入保障保険といった「掛け捨て型」の保険は、万が一の保障に特化しているため、保険料が安価です。
・満期を迎えても解約返戻金がほとんどありません。
安くなる理由:貯蓄性のある終身保険や養老保険のように、解約返戻金や満期保険金の積立がないため、保険料が安くなります。
活用術:保障は安価な掛け捨て型で確保し、浮いたお金をiDeCoやNISAなどの資産形成に回すことで、保障と貯蓄を両立させることができます。
保険期間を調整する
必要な期間だけ保障する:
・子どもが独立するまで、または住宅ローンを完済するまでなど、保障が必要な期間だけ保険をかけるように見直しましょう。
・例えば、終身保険に加入している場合でも、保障額を減額し、必要な期間だけ定期保険に上乗せするといった方法があります。
保険料への影響:保険期間が長くなるほど保険料は高くなります。保障期間を短くすることで、保険料を安くできます。
払込期間を見直す
・終身払いと有期払い:終身保険には、保険料を一生涯払い続ける「終身払い」と、60歳や65歳など、一定期間で支払いを完了する「有期払い」があります。
保険料への影響:
・終身払いの方が月々の保険料は安くなりますが、長生きすれば総支払額は増えます。
・有期払いは、月々の保険料は割高になりますが、老後の保険料負担がなくなります。
特約や割引制度を見直す

保険料を安くするためには、契約に付加している特約や、利用できる割引制度を見直すことも重要です。
不要な特約を見直す
・「あれば安心」は不要かも:医療特約、がん特約、三大疾病特約など、様々な特約がありますが、「あれば安心だから」と付加した特約が、今の家庭状況や他の保険と重複していないか見直しましょう。
・公的保障との連携:日本の公的医療保険には高額療養費制度があります。この制度でカバーできる範囲を理解し、民間の保険の保障内容を見直すことで、不要な特約を外せます。
・特約を外す:不要な特約を外すだけで、保険料が大きく安くなる可能性があります。
健康優良体割引、非喫煙者割引の活用
・健康優良体割引:血圧、BMI、健康診断の結果などが一定の基準を満たしていると、保険料が割引される制度です。実際の基準は保険会社ごとに異なるため、パンフレット等で確認する必要があります。
・非喫煙者割引:過去1年以内に喫煙歴がない場合、保険料が割引される制度です。
・活用法:加入時にこれらの条件を満たしている場合は、保険料が安くなる可能性がありますので、忘れずに確認しましょう。
払済保険や延長保険への変更

保険料の支払いが厳しくなり、保険を解約しようと考えている場合でも、解約以外の選択肢があります。
払済保険の活用
・仕組み:これまでの解約返戻金を元手に、保険料の払い込みを中止し、保障額を減らす代わりに保障期間を維持する制度です。
メリット:
・保険料負担がゼロに: 以降の保険料の支払いが不要になります。
・保障は継続: 保障額は減りますが、保障期間は維持されます。
デメリット:保障額が減額されるため、万が一の備えが不足する可能性があります。
延長保険の活用
仕組み:これまでの解約返戻金をもとに、保障額は変えずに、保障期間を短くする制度です。
メリット:
・保険料負担がゼロに: 以降の保険料の支払いが不要になります。
・保障額は維持: 元の保障額は維持されるため、一定期間は手厚い備えができます。
デメリット:保障期間が短くなるため、保障が必要な時期に保障がなくなるリスクがあります。
まとめ:生命保険料は「定期的な見直し」で安くなる可能性あり
生命保険料は、一度決めたら終わりではありません。定期的に見直すことで、保障内容を最適化し、家計の負担を軽くできます。
・掛け捨て型や払済保険、延長保険など、保険の種類や制度を賢く活用しましょう。
・不要な特約を外すことや、健康優良体割引を利用することも、保険料節約の大きなポイントです。
この記事を参考に、あなたのライフプランに合わせた最適な生命保険を選び、安心して日々の生活を送りましょう。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。