医療保険
学生のための医療保険｜アルバイト中のケガや病気に備える保険の選び方
学生は、病気やケガのリスクを低く見積もりがちですが、学業やアルバイト、サークル活動などで予期せぬケガをしたり、病気にかかったりするリスクはゼロではありません。特に、アルバイト中にケガをした場合の医療費や、病気による収入減は、ご自身だけでなく、親御さんにとっても大きな負担となる可能性があります。
この記事では、学生のための医療保険の選び方を解説します。学生が直面する医療費リスクを明確にし、公的医療保険の仕組みを再確認。そして、学生向け保険の選び方や、親の保険の見直しまで。学生でも安心して日々の生活を送るためのヒントを提案します。
学生の医療費リスクと公的医療保険の仕組み
学生が病気やケガをした場合、まず知っておくべきは、公的医療保険の仕組みです。
公的医療保険の基礎知識
健康保険（社会保険）:
多くの学生は、親の健康保険の扶養に入っているのが一般的です。これにより、学生本人が保険料を負担することなく、公的医療保険の保障を受けられます。
国民健康保険:
・国民健康保険には「扶養」という概念がありません。そのため、加入者1人1人が保険料を負担する必要があり、世帯主が世帯員の国民健康保険料の納付義務を負います。
・親の扶養から外れる場合や、親が国民健康保険に加入している場合は、ご自身が国民健康保険に加入します。
自己負担割合:
病院でかかった医療費の自己負担割合は、原則3割です。
高額療養費制度:
ひと月に支払った医療費の自己負担額が一定の上限を超えた場合に、超過分が払い戻される制度です。
若年層の医療費リスク
公的医療保険は非常に心強い制度ですが、若いうちの医療費リスクはそれだけではカバーできない部分があります。
公的医療保険の対象外費用:
差額ベッド代（個室代）や先進医療の技術料、入院中の食事代などは、公的医療保険の対象外です。
差額ベッド代については、以下の記事が参考になります。
差額ベッド代は払う必要ない？相場と保険適用の可否、賢く備える方法を徹底解説
アルバイト中のケガ:
アルバイト中のケガは、労災保険の対象となります。しかし、労災保険だけでは賄えない費用もあるため、医療保険で補う必要があります。
病気による収入減:
病気やケガでアルバイトができなくなった場合、その間の収入が途絶えてしまいます。
学生向け医療保険の選び方
学生向けの医療保険は、保険料を抑えつつ、万が一の事態に備えることが重要です。
親の保険の確認と見直し
親の保険の特約:
・ご両親が加入している保険に、「家族特約」や「子どもの医療保障特約」が付いているか確認しましょう。
・これらの特約で保障されている場合、ご自身で新たに医療保険に加入する必要がないかもしれません。
学生向け保険の選び方
安い保険料:
医療保険は、年齢が若いほど保険料が安く設定されています。
保障内容の厳選:
入院給付金日額を少額に抑えたり、不要な特約を外したりして、保険料を安くしましょう。
先進医療特約の付加:
公的医療保険の対象外で、高額な医療費がかかる先進医療費に備えるため、先進医療特約は付加を検討しましょう。保険料が安価なため、家計の負担も少ないです。
なぜ必要？医療保険の「先進医療特約」が果たす役割
アルバイト中のケガ:
アルバイト中のケガは、労災保険の対象となります。しかし、労災保険だけでは賄えない費用もあるため、医療保険で補う必要があります。
おすすめの保険タイプ
掛け捨ての定期保険:
・特徴: 保険料が安く、一定期間のみ保障される保険です。
・メリット: 月々の負担が少なく、卒業までの期間など、必要な期間だけ保障を確保できます。
終身医療保険:
・特徴: 一生涯保障が続く保険です。
・メリット: 若いうちに加入すれば、保険料が安価なまま、一生涯の保障を確保できます。
まとめ：学生でも「安心」のための医療保険を
学生でも、万が一の病気やケガに備える医療保険は重要です。
・親の保険や公的医療保険を最大限に活用し、不足する部分を民間の医療保険で補いましょう。
・保険料を安く抑えつつ、本当に必要な保障だけを確保しましょう。
・【最新情報】: 2025年10月から、19歳以上23歳未満の健康保険の被扶養者の収入要件が130万円未満から150万円未満に引き上げられるという変更が予定されています。今後の働き方や収入によって扶養から外れる可能性があるため、注意しておきましょう。
この記事を参考に、あなたに最適な医療保険を選び、安心して学生生活を送りましょう。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。
