生命保険
加入中の生命保険の契約内容を確認する方法:失敗しない見直しのために

生命保険は、万が一の事態に備えるための大切なツールですが、長年放置していると、契約内容を忘れてしまったり、必要な保障が足りなくなったりするリスクがあります。特に、いざ保険を見直そうと思っても、契約内容が分からず、何から手をつけていいか迷ってしまう方も多いでしょう。
この記事では、加入中の生命保険の契約内容を確認する方法を解説します。保険証券の読み解き方、死亡保障額、保険期間、保険料、特約といった確認すべき重要項目、そして困った時の相談先まで。失敗しない見直しのために、ご自身の契約内容を正しく把握するためのヒントを提案します。
契約内容確認の重要性と、保険証券の読み解き方

生命保険の契約内容は、ご自身の資産形成や家計管理に大きく影響します。まずは、契約内容を確認することの重要性を理解しましょう。
なぜ契約内容の確認が重要なのか?
1.保障の過不足を知る: ライフステージの変化(結婚、出産、子どもの独立など)によって、必要な保障額は変わります。契約内容を確認することで、今の家庭状況に合った保障になっているか、過不足がないかを知ることができます。
2.無駄な保険料の支払いを防ぐ: 保険料が家計を圧迫している場合、契約内容を見直すことで、不要な特約を外したり、保障額を減額したりして、保険料の負担を軽くできる可能性があります。
3.万が一の際に備える: いざという時に「保険金がもらえない」「思っていた保障と違う」といったトラブルを防ぐためにも、契約内容を正しく把握しておくことが不可欠です。
保険証券の読み解き方
保険証券は、契約内容がすべて書かれた最も重要な書類です。以下の項目をチェックしましょう。
・被保険者・契約者・受取人: 誰が保障の対象者で、誰が保険料を払い、誰が保険金を受け取るのか。
・保険種類: 終身保険、定期保険、収入保障保険など、どのような種類の保険に加入しているか。
・保険金額: 万が一の際に支払われる保険金の金額。
・保険期間: 保障がいつまで続くか。
・保険料: 毎月の保険料と、払込期間(例:60歳まで、終身払いなど)。
・特約: 主契約に付加されている特約の種類(リビングニーズ特約など)。生命保険に付加できる医療保障の特約についても、ここに記載されています。
確認すべき重要項目:保障内容、保険料、特約など

保険証券以外にも、契約内容を詳しく把握するために、以下の項目を一つずつ確認しましょう。
死亡保障額と保険期間
・死亡保障額: 万が一の際に遺族が受け取れる保険金の金額です。
・保険期間: 保障がいつまで続くか。終身保障か、定期保障か。
特約の保障内容と更新の有無
・特約の保障内容: リビングニーズ特約など、付加している特約が、どのような条件で、いくらの給付金が支払われるか。
・医療保障の特約: 医療保障(入院給付金、手術給付金など)を特約として付加している場合、その保障内容や保障額、特約の更新の有無を確認しましょう。更新型の場合、更新時に保険料が上がることがあります。
保険料と払込期間
・毎月の保険料: 現在の保険料が家計に占める割合は適切か。
・払込期間: 保険料をいつまで支払うか。終身払いか、有期払いか。終身払いの場合は、老後の保険料負担をどうするか考える必要があります。
困った時の相談先と注意点

保険証券を見ても分からないことがある場合や、見直しを検討したい場合は、以下の相談先に頼りましょう。
保険会社の担当者
・相談方法: 保険会社の担当者や、コールセンターに連絡し、契約内容について質問しましょう。
・注意点: 担当者に相談する場合、見直しや解約を提案されることがあります。その内容が本当に自分にとって最適な選択肢か、慎重に判断しましょう。
独立したファイナンシャルプランナー(FP)
・相談方法: 保険会社の担当者とは異なり、複数の保険会社の幅広い商品を比較し、客観的なアドバイスを提供してくれます。
・注意点: FPによって相談料がかかる場合があります。また、FPが金融商品の販売や助言を行うには専門の資格が必要です。保険の募集人資格がないFPは、個別の商品提案はできないため注意してください。保険加入まで検討している方は、事前に確認が必要です。
公的な相談窓口
・相談方法: 生命保険協会や消費者センターなど、公的な相談窓口もあります。
・注意点: 特定の保険商品の推奨や個別の投資アドバイスは行われませんが、保険に関する一般的な相談や、トラブルの解決に向けたアドバイスを受けられます。
まとめ:生命保険の契約内容は「定期的な健康診断」
生命保険は、一度加入したら終わりではなく、ライフステージの変化に合わせて見直すことが重要です。
・保険証券を手元に用意し、死亡保障額、保険期間、保険料といった重要項目を確認しましょう。
・契約内容が分からない場合や、見直しを検討したい場合は、保険会社の担当者やFPに相談しましょう。
この記事を参考に、生命保険を「定期的な健康診断」のように見直し、常に最適な保障を維持し、安心して日々の生活を送りましょう。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。