がん保険
がん保険は「掛け捨て」か「貯蓄型」か?選び方を徹底比較

がん保険を検討する際、「掛け捨て型」と「貯蓄型」のどちらを選ぶべきか、多くの人が悩むポイントです。掛け捨て型は保険料が安い代わりに、解約返戻金がありません。一方、貯蓄型は解約返戻金がある代わりに、保険料が高くなります。それぞれの特徴を理解せずに選んでしまうと、万が一の際の保障内容や、将来の資産形成に影響が出てしまう可能性があります。
この記事では、がん保険の掛け捨て型と貯蓄型の違いを徹底比較します。それぞれのメリット・デメリットを詳しく掘り下げ、予算や資産形成目標に合わせた賢い選び方を提案します。
掛け捨て型がん保険:保険料の安さを重視

掛け捨て型がん保険は、保障に特化したシンプルな保険です。現在販売されているがん保険のほとんどが掛け捨て型であることも確認されています。
メリット:保険料が安く、家計に優しい
保険料が割安:
・貯蓄性がない分、保険料が安く設定されています。月々の保険料を抑えたい方におすすめです。
・がん保険の保険料は、30歳男性で月額1,000円〜3,000円程度が相場です。
保障内容が充実:
安価な保険料で、診断一時金や治療給付金など、手厚い保障を確保できます。
デメリット:解約返戻金がない
お金が戻らない:
・途中で解約したり、保険期間が満了したりしても、解約返戻金がありません。
・「保険料を払いっぱなし」になるため、がんにかからなかった場合、「損をした」と感じる方もいるかもしれません。
貯蓄型がん保険:解約返戻金を確保

貯蓄型がん保険は、保障と貯蓄を兼ね備えた保険です。
メリット:解約返戻金があり、資産形成も
解約返戻金:
・途中で解約した場合、解約返戻金を受け取ることができます。
・払い込みが完了すれば、支払った保険料の総額を上回る解約返戻金が期待できる商品もあります。
資産形成:
老後資金や、教育資金など、将来の資産形成にも活用できます。
デメリット:保険料の高さとリスク
保険料が割高:
貯蓄性がある分、保険料が掛け捨て型に比べて高く設定されています。貯蓄型の月々の相場は10,000円程度です。
元本割れリスク:
契約から間もない時期に解約すると、解約返戻金が払込保険料を下回り、元本割れで損をするリスクがあります。
どちらのタイプが自分に合っているか?

掛け捨て型と貯蓄型、どちらを選ぶべきかは、ご自身のライフプランや価値観によって異なります。
掛け捨て型がん保険が向いている人
保険料を安く抑えたい人:
月々の家計負担を最小限にしたい人。
貯蓄は他の金融商品で行いたい人:
貯蓄や資産形成は、iDeCoやNISAなどの他の金融商品で行いたい人。
保険本来の目的(リスクヘッジ)を重視する人:
万が一の際に備えるという、保険本来の目的を重視する人。
貯蓄型がん保険が向いている人
がんへの備えと資産形成を同時に行いたい人:
がんのリスクに備えつつ、将来の資産形成も同時に行いたい人。
計画的な貯蓄が苦手な人:
強制的に貯蓄できる保険の仕組みを活用したい人。
途中で解約する予定がない人:
解約返戻金があるため、長期間継続する予定がある人。
まとめ:賢いがん保険選びは「目的」と「バランス」
がん保険の掛け捨て型と貯蓄型は、それぞれに異なるメリット・デメリットがあります。
・掛け捨て型:
保険料が安く、家計に優しい。
・貯蓄型:
解約返戻金があり、資産形成にも活用できる。
【補足】: 最近のがん保険には、がんにかからなかった場合に一定額が戻ってくる「健康還付給付金」タイプの商品も登場しています。
【市場動向】: がん保険商品は急速に多様化しており、従来の一時金重視タイプ以外にも、先進医療や自由診療を実額補償する商品、がんのステージ別で診断給付金額が異なる商品なども登場しています。
ご自身の予算、資産形成目標、価値観を考慮し、どちらのタイプが自分に合っているか判断しましょう。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。