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NISAで株を買うには?選び方のコツと注意点を初心者向けに解説

新NISAの「成長投資枠」を活用すれば、個別株への投資も非課税で行えます。これは、企業の成長とともにあなたの資産を大きく増やすチャンスがある一方で、投資信託とは異なる知識や注意点が必要になります。
この記事では、NISA口座で個別株投資を検討している初心者の方に向けて、株の選び方の基本から、チェックすべきポイント、そして知っておくべきリスクと注意点まで、わかりやすく徹底的に解説します。
NISAで株を買うとは?「成長投資枠」を使いこなそう

NISAで株を買う場合、主に新NISAの「成長投資枠」を利用します。
・成長投資枠の年間投資上限額: 年間240万円まで
・投資対象: 上場株式(個別株)、上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)など。
・非課税メリット: 株を売却して得た利益(売却益)や、企業から受け取るお金(配当金)が非課税になります。通常かかる約20%の税金がかからないため、効率的に利益を増やせる可能性があるのが大きな魅力です。
成長投資枠は、つみたて投資枠と併用できるため、安定的な積立投資をしつつ、より積極的にリターンを狙いたい場合に個別株を組み入れるといった柔軟な投資戦略が可能です。
初心者向け!NISAで株を選ぶ基本的な考え方

個別株選びは奥深く、多岐にわたりますが、初心者がまず押さえるべきは以下の基本的な考え方です。
1.「身近な企業」「興味のある企業」から始める 自分が普段使っている商品やサービスを提供している企業、好きなブランド、興味のある業界など、日常生活で接点のある企業から調べてみましょう。全く知らない企業にいきなり投資するよりも、事業内容を理解しやすく、情報を追いかけやすいでしょう。
2.事業内容をしっかり理解する その企業が「何をして利益を出しているのか」「どのように社会に貢献しているのか」を明確に理解することが重要です。企業のウェブサイトや決算資料、ニュースなどで調べてみましょう。ビジネスモデルがシンプルで分かりやすい企業から選ぶのがおすすめです。
3.「自分も応援したい」と思える企業か 株主になるということは、その企業の一部を所有し、その成長を応援することにもつながります。共感できる経営理念や、将来性のある事業を展開している企業を選ぶことで、投資へのモチベーションを維持しやすくなります。
NISAで株を選ぶコツ:初心者が見るべきポイント

次に、具体的に株を選ぶ際にチェックすべきポイントをいくつかご紹介します。
企業の安定性(財務状況)を確認する
企業の安定性は、安心して長期保有できるかどうかの重要な判断材料です。
・売上高・利益の推移: 過去数年間の売上高と利益が安定して伸びているかを確認しましょう。急成長している企業も魅力的ですが、安定した成長が続いている企業も堅実な選択肢です。
・自己資本比率: 会社の総資産のうち、返済不要な自己資本が占める割合です。一般的に自己資本比率が高いほど、借金が少なく財務が安定していると言えます。目安は30%以上ですが、業種によって水準は異なります。
・現金(キャッシュ)の有無: 企業がどれくらいの現預金を持っているかも重要です。緊急時にも対応できる資金力があるかを確認しましょう。
成長性と将来性を探る
「成長投資枠」で投資するからには、企業の将来性にも注目したいところです。
・業界の将来性: その企業が属する業界全体が、今後伸びていく見込みがあるか。例えば、IT、再生可能エネルギー、医療・ヘルスケアなど、社会の変化とともに成長する可能性を秘めた分野に着目してみましょう。
・競合他社との差別化: その企業が、他の競社と比べてどのような強みや独自の技術、サービスを持っているかを確認します。競争優位性がある企業は、長期的な成長が期待できます。
・PER(株価収益率): 株価が1株あたり利益の何倍かを示し、株価の割安・割高を判断する材料の一つです。同業他社や過去のPERと比較して、割安感があるかをチェックします。
・PBR(株価純資産倍率): 株価が1株あたり純資産の何倍かを示し、企業の資産から見た株価の割安・割高を判断します。
株主への還元(配当金・株主優待)もチェック

・配当金(配当利回り): 企業が株主に対して利益の一部を分配する「配当金」を出しているか確認しましょう。投資額に対してどのくらいの配当金がもらえるかを示す「配当利回り」もチェックポイントです。高配当株は、定期的な収入源として魅力的です。
・株主優待: 企業によっては、株を保有していると自社製品やサービスを受けられる「株主優待制度」があります。これも投資の魅力の一つとして考慮しても良いでしょう。
NISAで株を買う際の3つの注意点

非課税メリットがあるとはいえ、個別株投資には特有のリスクと注意点があります。
1.元本割れのリスク: 個別株は、投資信託に比べて株価の変動が大きくなる傾向があります。企業の業績や経済情勢、世界情勢などによって株価は大きく下落し、投資した元本を割り込む(損失が出る)リスクがあります。生活に必要なお金で投資するのは絶対に避けましょう。
2.損益通算ができない: NISA口座内で購入した株で損失が出ても、他の課税口座で得た利益と相殺して税金を減らす「損益通算」はできません。また、損失を翌年以降に繰り越す「繰越控除」も適用されません。NISAの非課税メリットは利益が出た場合に限られる点を理解しておきましょう。
3.分散投資を徹底する: 「卵は一つのカゴに盛るな」という投資の格言があるように、特定の1社だけに集中して投資するのは非常にリスクが高いです。複数の企業や異なる業種に分散して投資することで、もし特定の企業に問題が起きても、全体の損失を抑えることができます。初心者のうちは、3〜5社程度の分散から始めてみるのがおすすめです。
4.情報収集と企業分析が不可欠: 投資信託とは異なり、個別株は自分で情報収集し、企業の決算内容やニュース、業界動向などを継続的に追いかける必要があります。企業のIR情報や証券会社の提供するレポートなどを活用して、常に情報をアップデートしましょう。
まとめ:NISAで賢く株に挑戦!リスク管理が成功の鍵
NISAの成長投資枠を活用して個別株に挑戦することは、非課税メリットを享受しながら、企業の成長とともにあなたの資産を大きく増やす魅力的な機会です。
しかし、そのためには株の選び方のコツを学び、そして何よりもリスク管理を徹底することが成功の鍵となります。まずは無理のない範囲で、少額から始めて、徐々に経験を積んでいくことをおすすめします。このガイドを参考に、あなたのNISAでの個別株投資を成功させていきましょう!