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NISAで投資信託を始めるには?選び方から運用まで完全ガイド

そう感じている投資初心者の方にこそ、NISAでの投資信託活用は非常に有効な選択肢です。投資信託は、専門家があなたの代わりに運用してくれるため、初心者でも比較的安心して始められます。しかも、NISA口座で運用すれば、その利益はすべて非課税!
この記事では、NISA口座で投資信託を始めるための基本的な知識から、失敗しない選び方、そして具体的な運用方法までを、ステップバイステップで徹底的に解説します。
投資信託とは?NISAと相性が良い理由

まずは、投資信託の基本を押さえましょう。
投資信託とは、私たち投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家(ファンドマネージャー)が、株式や債券、不動産など、様々な資産に分散して投資・運用する金融商品です。得られた利益は、投資額に応じて私たち投資家に分配されます。
NISAと投資信託は、特に以下のような点で非常に相性が良いと言われています。
・少額から「分散投資」が可能: 投資信託は、元々複数の銘柄や資産に分散して投資されています。そのため、個別の銘柄選びに悩む必要がなく、少額からでも手軽に分散投資の効果を得られます。NISAの「つみたて投資枠」なら、月々数百円から積立設定ができる商品も多くあります。
・「専門家におまかせ」で手間いらず: 自分でどの株を買うか、いつ売るかといった判断は不要です。運用のプロに任せられるため、投資に時間をかけられない忙しい方でも始めやすいのが魅力です。
・NISAの「非課税期間無期限」を最大限に活用: 投資信託は、短期的な売買よりも長期的な保有で真価を発揮する商品が多いです。新NISAの非課税期間が無期限になったことで、時間を味方につけ、複利効果を最大限に享受しながら、じっくりと資産を育てられます。
NISA口座で投資信託を選ぶ際の3つの重要ポイント

数多くの投資信託の中から、NISA口座で賢く運用するための選び方のコツをご紹介します。
1.信託報酬(運用コスト)が低いものを選ぶ
投資信託を保有している間、日々かかる費用が信託報酬です。これは運用管理費用とも呼ばれ、投資信託の純資産総額に対して年率でかかります。たとえわずかな差に見えても、長期で保有すればするほど、この信託報酬の差がリターンに大きく影響します。
・ポイント: 同様の投資対象であれば、信託報酬が低い投資信託を選びましょう。特に「つみたて投資枠」の対象商品は、低コストのものが厳選されています。
2.純資産総額が大きいものを選ぶ
純資産総額とは、その投資信託に集まっている資金の総額です。純資産総額が大きい投資信託は、多くの投資家から支持されており、安定した運用が期待できます。規模が小さい投資信託は、運用が終了したり、繰上償還(途中で運用が打ち切られること)になったりするリスクもゼロではありません。
・ポイント: できるだけ純資産総額が大きく、右肩上がりに増えている投資信託を選ぶのが安心です。
3.分配金方針と投資対象を理解する
・分配金方針: 投資信託には、運用益を定期的に投資家に支払う「分配金支払い型」と、分配金を出さずに自動的に再投資する「分配金再投資型」があります。NISAで非課税メリットを最大限に活かし、効率的に資産を増やしたい場合は、分配金再投資型がおすすめです。再投資することで、複利効果をさらに高められます。
・投資対象(ファンドの種類): 投資信託には様々な種類があります。初心者の方には、特定の指数(日経平均株価、S&P500、全世界株式指数など)に連動することを目指す「インデックスファンド」が特におすすめです。一般的にアクティブファンド(指数を上回ることを目指す)よりも信託報酬が低く、長期的に安定したリターンが期待できます。
【例:】「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や「S&P500」に連動する投資信託は、低コストで幅広い分散投資ができるため、非常に人気があります。
NISAで投資信託を始めるための具体的なステップ

口座開設から実際の運用開始まで、順を追って見ていきましょう。
ステップ1:NISA口座を開設する金融機関を選ぶ
投資信託の品揃えや手数料体系、サポート体制などを考慮して、NISA口座を開設する金融機関を選びましょう。多くの投資初心者には、手数料が安く、投資信託のラインナップが豊富なネット証券がおすすめです。
ステップ2:NISA口座を開設する
選んだ金融機関のウェブサイトにアクセスし、NISA口座開設を申し込みます。
・必要なもの: マイナンバーカード、本人確認書類(運転免許証など)。
・手続き: 画面の指示に従って情報を入力し、必要書類を提出します。税務署の審査があるため、口座開設までには数日〜数週間かかる場合があります。
ステップ3:投資目標と積立金額を決める
・目標設定: 「老後資金として〇〇万円貯めたい」「子どもの教育資金に〇〇万円必要」など、具体的な目標を設定しましょう。
・積立金額: 毎月無理なく続けられる金額を設定します。まずは月5,000円や1万円からでもOK。継続することが何よりも重要です。新NISAのつみたて投資枠は年間120万円までなので、無理のない範囲でこの上限を目指すことも可能です。
ステップ4:投資信託を選ぶ
上記「3つの重要ポイント」を参考に、あなたの投資目標やリスク許容度に合った投資信託を選びましょう。複数の投資信託を組み合わせて、さらに分散効果を高めることも可能です。
ステップ5:積立設定をする
選んだ投資信託を毎月自動的に買い付ける「積立設定」をしましょう。
・積立頻度: 毎月、毎日など選べますが、基本は「毎月」で大丈夫です。
・引き落とし方法: 銀行口座からの自動引き落としを設定します。
・ボーナス設定: 余裕がある月には、ボーナス月に増額して積立購入することも可能です。
一度設定してしまえば、あとは自動で投資が進んでいくため、手間がかからず、忙しい人でも着実に資産形成ができます。
ステップ6:定期的に運用状況を確認し、必要なら見直す
投資を始めたら完全に放置するのではなく、年に1〜2回程度は運用状況を確認しましょう。
・資産の評価額がどうなっているか
・当初の目標と乖離していないか
・市場環境やご自身のライフステージに変化はないか
これらを確認し、必要に応じて積立金額やポートフォリオ(資産の組み合わせ)の見直し(リバランス)を検討すると良いでしょう。ただし、短期的な値動きに一喜一憂して頻繁に売買することは避け、長期的な視点を持つことが大切です。
まとめ: NISAで投資信託を活用し、賢く資産形成を
NISAで投資信託を始めることは、投資初心者にとって最も始めやすく、非課税メリットを活かして効率的に資産を増やすための強力な手段です。
正しい知識を身につけ、無理のない範囲で継続することが、NISAでの資産形成を成功させる鍵となります。このガイドを参考に、あなたのNISAでの投資信託運用を成功させ、豊かな未来を築いていきましょう。