自動車保険
運転免許自主返納時の自動車保険手続きガイド|解約と返戻金を解説

高齢化の進展に伴い、運転免許の自主返納を選ぶ人が増えています。しかし、免許返納後に忘れがちなのが自動車保険の手続きです。解約や返戻金の受け取り、中断証明書の発行などを適切に行わないと、無駄な支出や将来の不利益につながる可能性があります。本記事では、免許返納時に必要な自動車保険の手続きをわかりやすく解説します。
免許返納時に自動車保険の手続きが必要な理由

運転免許を自主返納した場合、車を運転することはできません。そのため、契約している自動車保険を解約または中断する必要があります。手続きを怠ると、乗らない車に対して無駄に保険料を払い続けることになり、家計の負担となってしまいます。また、車検切れや廃車と違い「免許返納」を理由に手続きするケースは見落とされやすいため、注意が必要です。
免許返納時の自動車保険手続きの流れ

免許返納後に必要な自動車保険の手続きは、以下の流れで進めるのが一般的です。
・ステップ1:保険会社への連絡
運転免許を返納したら、まずは保険会社へ速やかに連絡し、必要な手続きについて相談します。
・ステップ2:解約手続きと返戻金の受け取り
契約を解約し、未経過分の保険料がある場合は返戻金として受け取ることができます。返戻金の有無や金額は、契約内容や残り期間によって異なります。
等級を温存する「中断証明書」とは?

免許を返納して車を手放す場合でも、それまで積み重ねた等級(ノンフリート等級)を将来に引き継げる制度があります。それが中断証明書です。
・制度の仕組み:中断証明書を取得しておけば、再び車を保有する際に以前の等級から契約を再開できます。また、同居の家族に高い等級を引き継がせることも可能です。
・注意点:中断証明書の発行には「7等級以上」などの条件があり、発行申請は解約から一定期間内に行う必要があります。
免許返納後に利用できる優遇制度

免許を自主返納した方は、各自治体や公共交通機関で割引や優待を受けられる制度が設けられている場合があります。具体的な内容は自治体ごとに異なるため、詳細はお住まいの市区町村の案内をご確認ください。
また、返納時に申請できる運転経歴証明書は、公的な身分証明書として利用できるほか、各種優遇制度の利用条件となる場合もあります。詳しくは警察庁の公式案内をご参照ください:警察庁|運転免許の自主返納について
東京都にお住まいの方は、警視庁のページでも確認できます:警視庁|運転免許の自主返納
まとめ|免許返納後の手続きで無駄をなくす
運転免許を返納した際は、自動車保険の解約や返戻金の確認を速やかに行いましょう。また、将来のために中断証明書を取得して等級を温存することが重要です。さらに、自治体や公共交通機関の優遇制度を活用し、生活コストを抑えながら安心して新しい生活に移行できます。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。