自動車保険
軽自動車の自動車保険が安い理由と保険料を抑える選び方

軽自動車は普通車に比べて保険料が安くなることがありますが、その理由と、補償内容をしっかり確保しながら費用を抑える方法を解説します。信頼できる公的機関の資料に基づいた内容です。
軽自動車の自動車保険が比較的安い理由

軽自動車の保険料が比較的安く設定されている背景には、以下のような要因があります。
・理由1:車両価格・修理費用が低い
軽自動車は部品価格や車体価格が低いため、万一の事故時の保険金支払いも抑えられます。これにより保険料が安くなりやすい傾向があります。
・理由2:先進安全技術によるASV割引の適用可能性
衝突被害軽減ブレーキ(AEB)などの先進安全装置を搭載した車種には、公的にも認められる割引(参考純率から平均約9%)が適用される制度もあります。
国土交通省「ASV推進の取り組み」
軽自動車の保険選びで重要な3つのポイント

お得に保険に加入する際にも、必要な補償を確保することが重要です。
・ポイント1:対人・対物賠償は「無制限」を基本にする
事故の損害額が高額になるケースも多いため、まずは対人・対物賠償を無制限とすることをおすすめします。
・ポイント2:車両保険の必要性を見極める
軽自動車の時価額が低い場合、車両保険を外して補償と費用のバランスを調整するのも選択肢のひとつです。
・ポイント3:特約を賢く選ぶ
弁護士費用特約、人身傷害補償特約などは少額で安心を得られるため、補償の組み合わせとして有効です。
軽自動車向けの保険料をさらに抑える方法

補償を維持しつつ、保険料を節約するための具体的な工夫を紹介します。
・免責金額を高めに設定する
自己負担額を増やすことで、保険料を引き下げる効果があります。
・インターネット契約割引の活用
ダイレクト型保険の契約では、人件費などのコストが抑えられ、割引が多く適用される傾向があります。
・運転者の年齢条件の見直し
記名被保険者や運転可能年齢を制限することで、安全性が向上し、保険料軽減につながることがあります。
型式別料率クラス制度のアップデートに注意
軽自動車にも適用される「型式別料率クラス」制度ですが、2025年1月から改定が行われ、従来より精緻なリスク評価が反映されるようになります。
・2020年1月に導入された、「3クラス」の型式別料率制度により軽自動車にもリスク差が反映されるようになりました。
損害保険料率算出機構「自動車保険の概況2024」
・さらに2025年1月1日以降、7クラスに拡大され、最も保険料が安いクラスと高いクラスで最大1.7倍の差が生じるようになります。
損害保険料率算出機構「型式別料率クラス2025改定」
事故死亡率に関しての最新事情

統計上、軽自動車の事故死亡率は普通車よりわずかに高い傾向がありますが、その差は小さく、大きな違いとは言えません。
- 普通車:約0.27%、軽自動車:約0.38%
警察庁「交通事故統計」
- ただし、近年では軽自動車にも安全技術が多く搭載され、安全性が向上しています。
まとめ|軽自動車に最適な保険を選んでしっかり節約
軽自動車の保険料が安くなる理由として、車両費用の低さやASV割引、制度上の特徴などがあります。
保険料の節約を図る際には、型式別クラス制度の変化にも注意しつつ、必要な補償をバランスよく確保することが大切です。
この記事を参考に、安全とコストの両立した保険選びを目指しましょう。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。