自動車保険
自動車保険証券の見方とチェックポイント|補償内容を正しく理解するための基礎知識

本記事では、自動車保険証券に記載されている項目やチェックすべきポイントを、ファイナンシャルプランナーの視点で解説します。
自動車保険証券に記載されている主な項目

自動車保険証券は契約の証明書であり、補償の内容を正しく理解するための重要な書類です。一般的には以下のような項目が記載されています。
・契約者・被保険者情報:契約者や、実際に自動車を運転する被保険者の氏名や住所。
・契約自動車の情報:車両の登録番号、車台番号、型式など。
・保険期間:契約が有効な期間(始期日と終期日)。
・対人賠償責任保険:他人を死傷させた場合に補償される金額。多くは「無制限」で契約されます。
・対物賠償責任保険:他人の車や建物などに損害を与えた場合の補償額。
・人身傷害補償:契約者や同乗者が事故でけがをした場合の治療費や逸失利益を補償。
・搭乗者傷害保険:搭乗者の死亡・後遺障害に対する定額補償。
・車両保険:契約車両が事故・盗難・自然災害などで損害を受けた際の補償。
・特約の内容:弁護士費用特約、ロードサービス特約など。
・保険料:契約内容に基づく年間または月払いの保険料。
チェックすべきポイントと注意点

自動車保険証券を確認する際には、次のポイントを押さえることが重要です。
・補償額が十分か:対人賠償・対物賠償は「無制限」になっているか確認しましょう。
・人身傷害・搭乗者傷害の範囲:家族や同乗者までカバーされるか、補償額は生活費を維持できる水準か確認が必要です。
・車両保険の有無:新車や高額車両は必須ですが、年式が古い車では不要な場合もあります。
・免責金額の確認:車両保険には免責金額(自己負担額)が設定されているため、支払える金額か確認しましょう。
・特約の活用:弁護士費用特約やロードサービス特約などは事故対応で役立ちますが、不要な特約がついていないかも確認してください。
ファイナンシャルプランナーからのアドバイス
自動車保険証券は、事故時に経済的リスクから守る「安心の設計図」です。補償が不足していれば、自分や家族が多額の損害賠償を負うリスクがあります。特に若いドライバーや子育て世帯は、対人・対物無制限を基本としつつ、人身傷害補償を手厚くしておくのがおすすめです。一方、車両保険は車の使用状況や価値によって必要性が変わるため、更新のたびに見直すことが重要です。
まとめ
自動車保険証券には、契約内容のすべてが記載されています。契約者情報、補償内容、特約、保険料、免責金額などを定期的にチェックし、ライフスタイルや車の価値に合った内容になっているか確認しましょう。不明点があれば保険会社や代理店、または独立系ファイナンシャルプランナーに相談することで、安心してカーライフを送ることができます。
参考:金融庁「保険を契約している方へ」
参考:金融庁「保険契約にあたっての手引(生命保険・損害保険)」
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。