生命保険
生命保険の保険金請求ガイド:スムーズに受け取るための手続きと注意点

「保険金を受け取るには、どんな書類が必要なの?請求漏れがないか心配…」
生命保険は、万が一の事態に備え、遺された家族の生活を守るための大切な備えです。しかし、いざ保険金を請求するとなると、悲しみの中での煩雑な手続きに戸惑ってしまう方も少なくありません。手続きがスムーズに進まないと、保険金が支払われるまでに時間がかかり、生活に影響が出てしまうこともあります。
この記事では、生命保険の保険金請求の流れを解説します。死亡診断書や戸籍謄本など、請求に必要な書類を明確にし、請求漏れを防ぐためのポイントや時効まで。保険金をスムーズに受け取るためのヒントを提案します。
保険金請求の流れ:連絡から支払いまで

生命保険の保険金請求は、主に以下の4つのステップで進みます。
ステップ1:保険会社への連絡
連絡のタイミング: 被保険者(亡くなった方)が亡くなった後、できるだけ速やかに保険会社に連絡しましょう。
連絡先: 保険証券に記載されている保険会社の連絡先や、担当の保険代理店に連絡します。
伝えるべきこと:
・契約者の氏名、保険証券番号
・被保険者の氏名、死亡日
・請求者の氏名、連絡先
ステップ2:必要書類の提出
保険会社に連絡すると、保険金請求に必要な書類が送られてきます。必要書類をすべて揃えて提出しましょう。
主な必要書類:
・死亡診断書または死体検案書: 医師が発行する、死亡の事実を証明する書類です。
・被保険者の戸籍謄本: 被保険者と請求者(受取人)の関係を証明する書類です。
・受取人の本人確認書類: 運転免許証やマイナンバーカードなど。
・保険証券
・保険金請求書: 保険会社から送付される書類です。
ステップ3:保険会社による審査
提出された書類に基づき、保険会社が保険金の支払い要件を満たしているか審査します。
審査内容:
・被保険者が契約期間中に亡くなっているか
・告知義務違反(加入時に健康状態を正しく申告していなかった場合など)がないか
・保険金が支払われない免責事由(自殺など)に該当しないか
審査期間:
審査には通常1週間〜数週間程度かかりますが、複雑なケースではさらに時間がかかる場合があります。
ステップ4:保険金の支払い
審査が完了し、保険会社の支払いが決定すると、指定の銀行口座に保険金が振り込まれます。
・振り込みのタイミング:審査完了後、通常は5営業日以内に支払われます。
請求漏れを防ぐためのポイントと時効の存在

万が一の際に、請求漏れがあったり、請求手続きが遅れたりすると、保険金を受け取れなくなるリスクがあります。
請求漏れを防ぐためのポイント
1.保険契約の存在を共有する:
家族(配偶者や子ども)に、生命保険に加入していること、そして保険証券の保管場所を伝えておくことが重要です。
2.保険証券を大切に保管する:
保険証券は、保険契約の存在と内容を証明する最も重要な書類です。紛失しないように、他の重要書類と一緒に保管しておきましょう。
3.付帯特約も確認する:
・主契約の死亡保険金だけでなく、医療特約、先進医療特約、三大疾病特約など、付帯している特約の保障内容も確認しましょう。
・例えば、リビングニーズ特約(余命宣告された場合に生前に保険金を受け取れる)など、被保険者が生前に活用できる特約があるか確認することも重要です。
保険金請求の時効
時効の期間:保険金の請求権には時効があり、原則として、保険事故発生の翌日から3年間です。
注意点:
・時効が成立すると、保険会社は保険金を支払う義務がなくなります。
・万が一の際には、できるだけ速やかに保険会社に連絡し、請求手続きを進めることが大切です。
まとめ:生命保険の保険金請求は「事前の準備」が大切
生命保険の保険金請求は、悲しみの中での煩雑な手続きを伴います。いざという時にスムーズに進めるためには、「事前の準備」が何よりも大切です。
・保険金請求の流れを理解し、必要書類を把握しておきましょう。
・保険証券の保管場所を家族に伝えておくなど、事前に準備しておくことで、請求漏れや手続きの遅延を防ぐことができます。
・保険金の請求権には時効があるため、速やかに保険会社に連絡しましょう。
この記事を参考に、万が一の際に備え、安心して日々の生活を送りましょう。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。