医療保険
定期型と終身型、どっちがいい?医療保険の種類と特徴を比較

「保険料を安く抑えたいから、定期型がいいって聞くけど、更新時の値上がりが心配…」
医療保険を検討する際、最も悩むのが「定期型」と「終身型」のどちらを選ぶべきかという点です。それぞれのタイプには、保険期間、保険料、保障内容といった点に大きな違いがあり、ご自身のライフプランや家計の状況に合わせて、最適な選択をする必要があります。
この記事では、医療保険の定期型と終身型、それぞれの特徴とメリット・デメリットを徹底比較します。そして、20代〜30代、40代〜50代、60代以降といったライフステージ別の選び方を解説。どちらが自分に合っているのか、判断するためのヒントを提案します。
定期型医療保険:保険料の安さと更新時の値上がり

定期型医療保険とは、一定の期間(例:10年、20年、60歳までなど)だけ保障する保険です。
メリット:保険料が安く、家計に優しい
1.保険料が割安:
・終身型に比べて、月々の保険料が非常に安価です。
・特に若い世代が加入する場合、保険料の安さというメリットを最大限に享受できます。
2.必要な期間だけ備えられる:
子どもが独立するまでなど、特定の期間だけ手厚い保障が必要な場合に、安価な保険料で大きな保障を確保できます。
デメリット:更新時の保険料アップ・更新しないと保障が終了
1.更新時の保険料上昇:
・満期を迎えて更新すると、更新時の年齢で保険料が再計算されるため、一般的に保険料が上がります。
・高齢になるほど保険料が高くなり、家計の負担が大きくなる可能性があります。
2.保障の終了:
満期を迎えると保障がなくなります。更新を続けなければ、病気リスクが高まる高齢期に保障がない状態になってしまいます。一般的に、高齢になるほど病院にお世話になる機会が多いため、保険料が高いにもかかわらず、更新せざるを得ない事態が生じるかもしれません。
終身型医療保険:一生涯の安心・保険料が一定

終身型医療保険とは、保障が一生涯続く保険です。
メリット:一生涯の安心と保険料が一定
1.一生涯の保障:
何歳で入院・手術をしても、保障が続きます。老後の医療費に対する不安を解消できます。
2.保険料が一定:
契約時の保険料が一生涯変わらないため、老後の家計が苦しくなっても、保険料の負担が急に増える心配がありません。
3.貯蓄性:
解約した際に解約返戻金を受け取れる商品もあります。ただし、解約返戻金は解約しないと受け取れないため注意が必要です。保険を解約したら、当然、保障が受けられません。
デメリット:保険料の高さと柔軟性の低さ
1.保険料が割高:
定期型に比べて保険料が高くなります。月々の負担が大きくなる可能性があります。
2.短期間の解約は損:
加入期間が短いと、解約返戻金が払込保険料を下回ることがほとんどです(解約返戻金がある場合)。
3.保障内容の古さ:
長期間保障が続くため、最新の医療技術や治療法に保障内容が合っていない、という可能性があります。
ライフステージ別の選び方

定期型と終身型、どちらを選ぶべきかは、あなたのライフステージや家計の状況によって異なります。
20代〜30代:若いうちに終身型がおすすめ
特徴:
・収入が安定し始める時期です。
・病気のリスクは低いですが、今後結婚や出産といったライフイベントが控えています。
おすすめ:
終身型医療保険。若いうちに加入すれば保険料が安く、その保険料が一生涯変わらないため、老後の保険料負担を気にすることなく、一生涯の安心を確保できます。
40代〜50代:保障の見直しと終身型への切り替え
特徴:
収入のピークを迎える一方、病気のリスクが高まり始め、子どもの教育費もかかる時期です。
おすすめ:
・終身型医療保険の見直して、保障の拡充を検討しましょう。
・定期型に加入していた場合は、更新時に保険料が大幅に上がる可能性があるため、終身型への切り替えも検討しましょう。
60代以降:保険料の負担軽減と保障の継続
特徴:
年金生活に入り、収入が減る一方、病気のリスクはさらに高まります。急な医療費で、大きく貯蓄を取り崩すことが不安な方は、保障を充実させる必要があります。
おすすめ:
保険料の負担を抑えつつ、老後の医療費不安を解消するため、終身型医療保険を継続することや、保障内容を見直すことを検討しましょう。
まとめ:自分に合う医療保険を見つける診断
定期型と終身型、どちらを選ぶべきか診断してみましょう。
定期型が合う人:
・「とにかく保険料を安く抑えたい」
・「保障が必要な時期が明確」
終身型が合う人:
・「保険料が一定のまま、一生涯の保障が欲しい」
・「老後の医療費不安を解消したい」
ハイブリッド型も検討:
・終身型で一生涯の保障を確保し、子どもが幼い時期など、特定の期間だけ定期型に上乗せして手厚く備えることもできます。
この記事を参考に、あなたのライフプランや家計の状況に合わせた最適な医療保険を選び、安心して日々の生活を送りましょう。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。