生命保険
子育て世代の生命保険:子どもの教育費と生活費の保障を両立

「生命保険って、どう見直せばいいの?保障額はどのくらいが適正なの?」
子育て世代にとって、生命保険は万が一の事態から家族を守るための、最も重要な備えの一つです。子どもが幼いうちは、将来の教育費や、生活費など、万が一の際に必要となるお金が多額になります。しかし、どのような保障額や保険の種類を選べば良いか、迷ってしまう方も多いでしょう。
この記事では、子育て世代に最適な生命保険の選び方を解説します。子どもが生まれたことによる必要保障額の増加(教育費、養育費)をどう考えるか、そして収入保障保険や定期保険の活用、医療保険・がん保険の新規加入・見直しまで。大切なご家族の未来を安心して守るための保険戦略を提案します。
子どもが生まれたことによる必要保障額の増加

子どもが生まれると、万が一の事態に備えるべき金額は一気に増えます。必要な保障額は、以下の2つの大きな費用を考慮して算出します。
遺族の「生活費」と「養育費」
・生活費:万が一、一家の大黒柱に何かあった場合、遺された家族(配偶者や子ども)が、それまでの生活水準を維持するために必要な生活費です。子育て期間中は、食費や住居費、光熱費など、多くの費用がかかります。
養育費:子どもが独立するまで(大学卒業までなど)にかかる、衣食住や教育にかかる費用です。文部科学省などのデータによると、幼稚園から大学卒業までにかかる教育費は、進路によって数百万円から数千万円と大きく異なります。
住宅ローンの残債とその他の費用
・住宅ローン:住宅ローンを契約している場合、その残高です。多くの場合は団体信用生命保険(団信)でカバーできますが、念のため保障内容を確認しましょう。
・葬儀費用など:葬儀費用や、墓地代など、万が一の際に必要となる一時的な費用も考慮しましょう。
収入保障保険や定期保険の活用

子育て世代の大きな保障ニーズに対応するため、収入保障保険や定期保険が非常に有効です。
収入保障保険のメリット
・保険料が割安:保険金が年々減っていく仕組みのため、他の死亡保険に比べて、保険料が安価です。家計への負担を抑えられます。
・遺族の生活に寄り添う:保険金が年金のように毎月定額で支払われるため、遺された家族が保険金を一度に使い切ってしまうリスクが少なく、計画的な生活費として活用できます。
必要な期間に手厚く備えられる:子どもの独立までなど、保障が必要な期間だけ手厚い保障を確保できます。
定期保険のメリット
保険料が割安:定期保険も、終身保険に比べて保険料が安価です。少ない保険料で大きな保障を確保できるため、子育て世代の家計に優しい保険です。
大きな保障を確保:保険金額を大きく設定し、万が一の際に遺された家族が一度にまとまったお金を受け取ることも可能です。
終身保険と組み合わせて活用
・ハイブリッド型:「老後の備えとして一生涯の保障は確保したいけど、子育て期間中はより手厚い保障が必要」という場合は、終身保険と定期保険を組み合わせる方法も有効です。
・終身保険: 老後の葬儀費用など、一生涯必要な保障を少額で契約。
・定期保険: 子どもが独立するまでなど、特定の期間だけ、終身保険に上乗せして手厚く保障を確保。
医療保険・がん保険の新規加入・見直し

子育て世代は、ご自身の入院や病気によって、収入が途絶えるリスクにも備える必要があります。
医療保険・がん保険の新規加入
・入院や手術の費用:医療保険は、入院や手術の費用をカバーする保険です。公的医療保険には高額療養費制度がありますが、差額ベッド代や食事代、先進医療費などは自己負担となります。
・がん治療の費用:がん治療は長期化・高額化する傾向があります。がん保険は、診断給付金や抗がん剤治療給付金など、がん治療に特化した手厚い保障があります。
・若いうちに加入するメリット:医療保険やがん保険は、若いうちに加入すれば保険料が安価で、一生涯保障が続く終身型を選べます。健康なうちに加入することで、老後の医療費不安を解消できます。
特約の見直し
・三大疾病特約:がん、急性心筋梗塞、脳卒中といった三大疾病に備える特約です。
・女性疾病特約:乳がん、子宮がんなど女性特有の病気に備える特約です。
就業不能保障特約:病気やケガで長期間働けなくなった際の収入減をカバーする特約です。
まとめ:子育て世代の生命保険は「必要保障額」と「期間」で決める
子育て世代の生命保険は、万が一の事態に備え、子どもの教育費と生活費を両立させることが重要です。
・収入保障保険や定期保険を活用し、子どもの独立までの期間に手厚い保障を安価に確保しましょう。
・医療保険・がん保険に加入し、ご自身の入院や病気による収入減のリスクに備えましょう。
・終身保険と定期保険を組み合わせるなど、ライフプランに合わせた最適な保障を設計しましょう。
この記事を参考に、あなたの家族に合った最適な生命保険を選び、安心して日々の生活を送りましょう。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。