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夫婦のお小遣い制、メリット・デメリットと適切な金額設定

夫婦でお小遣い制を導入するメリット

お小遣い制には、家計管理を効率化し、夫婦関係を円滑にする様々なメリットがあります。
・家計の見える化と管理のしやすさ: お小遣いとして定額を渡すことで、夫婦それぞれの個人的な支出が明確になります。これにより、家計全体の使途不明金が減り、貯蓄や大きな支出計画が立てやすくなります。
・無駄遣いの防止: 使える金額が決まっているため、お互いに無駄遣いを抑制する意識が高まります。
・お互いのプライバシーの尊重: お小遣いの範囲内であれば、相手に干渉されることなく自由に使えるお金があるため、精神的なストレスが軽減されます。何にいくら使ったかを逐一報告する必要がなくなるので、夫婦間の揉め事も減る可能性があります。
・計画的な消費意識の醸成: 決められた金額でやりくりすることで、計画的にお金を使う習慣が身につきます。
・貯蓄目標の達成に貢献: 計画的にお小遣いを管理できれば、生活費に回るはずだったお金を貯蓄に充てやすくなり、全体の貯蓄目標達成に繋がります。
夫婦でお小遣い制を導入するデメリット

一方で、お小遣い制にはデメリットも存在します。導入を検討する際は、これらの点も考慮に入れる必要があります。
・金額設定の難しさ: 適切な金額設定は、夫婦それぞれのライフスタイルや価値観によって異なります。少なすぎると不満が募り、多すぎるとお小遣い制の意味がなくなってしまいます。
・不公平感の発生: 収入や支出、趣味の違いから、お互いにお小遣いの金額や使途について不公平感を感じてしまうことがあります。
・交際費や冠婚葬祭費の扱い: 個人的な交際費や急な出費(冠婚葬祭など)をお小遣いから捻出するのか、家計から出すのか、事前に決めておかないと揉める原因になります。
・貯蓄への意識の低下: お小遣いの範囲内で自由に使えることで、それ以上の貯蓄や節約への意識が薄れてしまうケースもあります。
適切な「お小遣い」の金額設定方法

適切な金額は、夫婦それぞれの状況によって大きく異なります。以下の要素を考慮して、話し合いながら決定しましょう。
収入に対する割合で考える
一般的には、手取り収入の5~10%がお小遣いの目安とされています。しかし、これはあくまで目安であり、家庭の状況によって柔軟に調整が必要です。
支出項目を具体的に洗い出す
お小遣いで賄う項目と、家計から出す項目を明確に分けましょう。
・お小遣いで賄うもの(例): 個人的な飲食費、趣味・娯楽費、被服費、美容費、友人との交際費、個人的な嗜好品など
・家計から出すもの(例): 食費(家族分)、住居費、光熱費、通信費、日用品費、子どもの教育費、冠婚葬祭費(夫婦共通の付き合い)、医療費など
特に、ランチ代や交通費など、仕事に関わる費用はどちらから出すか事前に決めておくと良いでしょう。
お互いの価値観を尊重する
趣味や交友関係によって、必要なお小遣いの額は異なります。一方が趣味にお金をかけたいのに、もう一方が全く関心がない場合など、不公平感を感じやすいポイントです。お互いの価値観を尊重し、納得できる金額を見つけることが重要です。
定期的に見直す
ライフステージの変化(転職、出産、住宅購入など)や、収入・支出の状況に応じて、お小遣いの金額も定期的に見直すことが大切です。半年に一度や年に一度など、見直しのタイミングを決めておきましょう。
少し余裕を持たせる
節約意識を持つことは大切ですが、あまりにも切り詰めすぎるとストレスが溜まり、長く続きません。少し余裕を持たせた金額に設定することで、精神的なゆとりも生まれます。
まとめ
夫婦間のお小遣い制は、家計の「見える化」や無駄遣いの防止、そして個人のプライバシー尊重といったメリットがある一方で、金額設定の難しさや不公平感の発生、急な出費への対応といったデメリットも存在します。
適切な金額を設定するには、収入に対する割合や支出項目の明確化、そして夫婦間の価値観の尊重が重要です。お小遣いで賄う項目と家計から出す項目を事前に決め、ライフステージの変化に合わせて定期的に見直すことが、ストレスなくお小遣い制を運用し、円滑な家計管理と夫婦関係を築くためのポイントです。