がん保険
上皮内新生物の保障は必要?がん保険の賢い選び方

がん保険を選ぶ際、「上皮内新生物(じょうひないしんせいぶつ)」という言葉を目にすることがあります。これは、がんに関連する病変の一種ですが、一般的に「がん」と呼ばれる悪性新生物とは区別されることが一般的です。しかし、この上皮内新生物ががん保険の保障対象になるのか、一般的ながんと同様に給付金が支払われるのか、疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、上皮内新生物とは何か、がんとどう違うのかを解説します。そして、がん保険の保障内容、上皮内新生物が保障対象になるケースとならないケースを詳しく掘り下げ、保障の必要性について提案します。
上皮内新生物とがんの違い:診断と治療

上皮内新生物とは、がん細胞が臓器の表面を覆う上皮内にとどまっており、まだ転移する可能性がない状態の悪性腫瘍です。
診断・治療の違い
診断:
上皮内新生物は、肺・食道・胃・大腸・膀胱・子宮・卵巣など、あらゆるところにできる可能性があります。
治療:
・治療は、病変を完全に切除することで完治するケースがほとんどです。
・がんのように、抗がん剤治療や放射線治療が必要になることは少ないです。ただし、女性の非浸潤性乳がんの場合は、抗がん剤治療やホルモン剤治療を長期間続ける可能性があるという例外があります。
がんとの明確な違い
転移のリスク:
・がんは、がん細胞が体の他の部分に転移する可能性があります。
・上皮内新生物は、がん細胞が上皮内にとどまっているため、転移のリスクが低いとされています。
浸潤の有無:
・がんは、がん細胞が上皮の下の組織に浸潤しています。
・上皮内新生物は、がん細胞が上皮内にとどまっており、浸潤がないのが特徴です。
がん保険の保障内容:上皮内新生物が対象になるケース

がん保険の保障内容は、上皮内新生物が保障対象になるかどうかで大きく異なります。
保障対象になるケース
給付金の支払い:
上皮内新生物も保障対象となるがん保険では、がんと診断された場合に給付金が支払われます。
給付金の金額:
・以前のがん保険では、上皮内新生物の場合、保障が少なかったり支払い回数に制限があるタイプがほとんどでした。
・現在は、診断給付金ががんの給付金の50%や10%に抑えられるケースが一般的です。しかし、最近では上皮内新生物であっても、悪性新生物と区別せずに同額の給付金を支払うタイプも増えています。
保障対象にならないケース
特約の有無:
がん保険に上皮内新生物の保障が付いていない場合は、給付金が支払われません。
診断の条件:
がん保険の約款で、上皮内新生物が保障の対象外とされている場合。
上皮内新生物の保障は必要か?

上皮内新生物の保障が必要かどうかは、あなたの価値観やライフプランによって異なります。
保障が必要な人:
・リスクに備えたい人: 子宮頸がんや乳がんなど、上皮内新生物のリスクが高い病気に備えたい人。
・治療費の負担を避けたい人: 上皮内新生物の手術費用を貯蓄で賄えない場合。
・精神的な安心感: 万が一、上皮内新生物と診断されても、お金の心配を減らしたい人。
保障が不要な人:
・保険料を抑えたい人: 上皮内新生物の保障を外すことで、保険料を安くできる可能性があります。
・貯蓄が十分にある人: 手術費用を貯蓄で賄える場合。
まとめ:上皮内新生物の保障は「がん保険の選択肢」
上皮内新生物の保障は、がん保険選びにおいて重要な選択肢です。
・上皮内新生物とがんの違いを理解し、上皮内新生物が保障対象になるかどうか、事前に確認しましょう。
・保険料と保障内容のバランスを考え、あなたに最適な保障内容を選びましょう。
この記事を参考に、上皮内新生物の保障内容を正しく理解し、後悔しない保険選びをしてください。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。