自動車保険
ハイブリッド車の自動車保険料はなぜ安い?割引制度と選び方を解説

「ハイブリッド車はガソリン車より保険料が安い」と耳にしたことがある方も多いでしょう。実際に同クラスの車種と比べると、保険料が割安になるケースが少なくありません。その理由には、環境性能や安全性能に関わる仕組みがあります。本記事では、ハイブリッド車の保険料が安い理由に加え、利用できる割引制度、さらに車両保険の必要性や選び方まで詳しく解説します。
ハイブリッド車の保険料はガソリン車より安い?その理由を解説

まずは、なぜハイブリッド車が同クラスのガソリン車と比べて保険料が安くなる傾向にあるのか、その背景を整理します。ポイントは「税制」と「安全技術」の2つです。
・理由1:エコカー減税の対象
・理由2:安全運転支援技術の搭載
エコカー減税(自動車重量税の軽減)や環境性能割は、燃費・排出ガス性能に優れた車を評価する制度です。税制そのものが保険料を直接割り引くわけではありませんが、これらに該当する車は新しい年式で安全性能も高い傾向にあり、結果的に型式別の保険料水準に好影響を与えやすいのです。
また、ハイブリッド車は衝突被害軽減ブレーキなど先進安全技術を搭載しているケースが多く、事故リスクが下がるため保険料が安くなる傾向が見られます。
ハイブリッド車で活用できる割引制度

次に、ハイブリッド車で特に効果が出やすい割引制度について解説します。割引の名称や条件は保険会社によって異なるため、見積り段階で必ず確認しましょう。
・割引1:エコカー割引
環境性能に優れた車を対象とする割引。ハイブリッド車は多くの場合、適用対象となります。
・割引2:ASV割引(先進安全自動車割引)
衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備を搭載した車に適用される割引。対象となる装備や車種は各社で異なります。
・割引3:インターネット割引
オンライン申込や継続手続きで適用される定番の割引。ハイブリッド車の特徴と合わせて利用すると効果が大きくなります。
ハイブリッド車の車両保険|必要性と選び方

続いて、ハイブリッド車における車両保険の必要性と選び方を解説します。ハイブリッド車は高額な部品を搭載しているため、補償を検討する価値が高い車種です。
・車両保険の必要性
駆動用バッテリーやセンサー類は修理費が高額になりやすく、事故や災害で損傷すると大きな出費となります。新車やローン返済中の車は特に、全損リスクに備えて車両保険を検討することが重要です。
・自己負担額(免責金額)の考え方
保険料を抑えるには免責金額を上手に設定することが大切です。
一般型(自損・単独事故も補償)と、限定型/エコノミー型(相手がいる事故中心)では保険料が変わるため、自身の利用環境に合わせて選びましょう。修理費が高額化しやすいハイブリッド車は、補償範囲を狭めすぎない方が安心です。
よくある質問(FAQ)

ここでは、ハイブリッド車に関してよく寄せられる質問に回答します。
ハイブリッド車は必ずガソリン車より保険料が安いのですか?
必ずしも全てのケースで安いとは限りません。料率クラスや契約条件によって変わるため、あくまで安くなる傾向があると理解しましょう。
ハイブリッド車に特有の保険割引はありますか?
代表的なものはエコカー割引とASV割引です。さらにインターネット割引を組み合わせることで、より効果的に保険料を節約できます。
ハイブリッド車に車両保険は必要ですか?
車両価格が高いことや先進部品の修理費が高額化しやすいことから、車両保険の加入メリットは大きいです。新車やローン返済中の車は特に加入を検討する価値があります。
まとめ|ハイブリッド車に最適な保険を選んで賢く節約
ハイブリッド車は、燃費性能や先進安全技術の搭載によって、同クラスのガソリン車より保険料が安くなる傾向があります。さらにエコカー割引やASV割引、インターネット割引を組み合わせれば、節約効果はより大きくなります。一方で修理費用は高額になりやすいため、補償範囲や免責金額を適切に設定することが重要です。
この記事を参考に、ハイブリッド車の特性を踏まえた最適な保険選びを実現してください。
出典
・国土交通省「自動車関係税制について(エコカー減税/グリーン化特例/環境性能割)」:https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr1_000028.html
・東京都主税局「自動車税環境性能割」:https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/automobiles/kankyou
・国土交通省「先進安全自動車(ASV)の導入に対する支援」:https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/01asv/esc_07.html
・NASVA/国土交通省「JNCAP 自動車安全性能(2024)」:https://www.nasva.go.jp/mamoru/
・政府・関係機関連携サイト「サポカー(安全運転サポート車)」:https://www.safety-support-car.go.jp/
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。