医療保険
タトゥーがあると生命保険や医療保険に加入できない?告知のポイントを解説

タトゥーを入れている方が生命保険や医療保険を検討する際、「タトゥーがあると加入できないのではないか」と不安に感じるかもしれません。タトゥーの有無が保険加入にどう影響するのか、その仕組みはあまり知られていません。
この記事では、タトゥーと保険加入の関係について解説します。なぜタトゥーがあると加入が難しくなるのか、告知のポイントと注意点、そして加入できる保険の種類まで。タトゥーがある方でも、安心して保険に加入するためのヒントを提案します。
タトゥーがあると保険加入が難しくなる理由

タトゥーがあることが、保険加入に影響する主な理由は、保険会社が病気のリスクを判断する際に、特定の病気のリスクが高いと判断するためです。
感染症のリスク:
タトゥーの施術は、不衛生な針や器具を使用した場合、B型・C型肝炎といったウイルスに感染するリスクがあります。
反社会的勢力との関連:
和柄のタトゥーなど、デザインによっては反社会的勢力との関連を疑われ、加入を拒否されるケースがあります。
保険料の仕組み:
保険会社は、加入者の病気のリスクに応じて保険料を算出します。タトゥーがある方は、これらの病気のリスクが高いと判断されるため、保険料が高くなったり、加入が難しくなったりします。
告知のポイントと注意点

タトゥーがある場合も、保険に加入する際は、告知書に正確に記入することが重要です。
告知書への記入
告知義務違反のリスク:
・タトゥーの有無について告知書に事実と異なることを記載した場合、告知義務違反となります。
・告知義務違反が判明した場合、保険契約が解除されたり、保険金が支払われなかったりするリスクがあります。
告知について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
生命保険の「告知義務」の重要性:正しく申告しないとどうなる?
正直に伝える:
タトゥーがある場合は、その事実を正直に告知書に記入しましょう。
審査基準の詳細:
タトゥーのサイズ、個数、デザイン(和柄かファッション系か)、施術場所の衛生管理状況などによって、審査結果が大きく左右されるため、詳細な情報を告知しましょう。
健康診断書の提出
診査:
保険会社によっては、タトゥーの有無を確認するために、健康診断書の提出や、医師の診察が求められることがあります。
健康状態の確認:
B型・C型肝炎の有無など、健康状態を確認するために、血液検査が必要になる場合もあります。
タトゥーがあっても加入できる保険の種類

タトゥーがある場合でも、加入できる保険の種類はあります。ただし、現実的には加入が「相当困難」であり、選択肢が大幅に制限されることを理解しておく必要があります。
一般的な生命保険・医療保険
加入の可否:
タトゥーのサイズや場所、施術時期、そして健康状態が良好であれば、一般的な生命保険や医療保険に加入できる可能性があります。
特別条件での加入:
保険会社によっては、保険料が割増されたり、特定の病気や部位を保障の対象外とする「特別条件」を付けて加入できる場合もあります。
引受基準緩和型保険・無選択型保険
引受基準緩和型保険:
・告知項目が少なく、簡単な質問に答えるだけで加入できる保険です。
【注意】: 支払削減期間(通常1年間、給付額が半額)があることが多く、保障開始までに待機期間が設けられている場合もあります。
引受基準緩和型保険については、以下の記事を参考にしてください。
【徹底解説】引受基準緩和型保険とは?持病があっても入れる保険の選び方
無選択型保険:
・告知や医師の診査が不要で、健康状態に関わらず加入できる保険です。
【注意】: 免責期間(通常2年間)が設けられており、病気による死亡時は既払保険料相当額のみの支払いとなるなど、保障が限定的です。
タトゥーがある方の保険選びのコツ

タトゥーがある方が保険に加入する際は、以下のコツを押さえることで、加入の可能性を高められます。
申込方法の選択
対面申込を推奨:
・ネット申込よりも対面申込の方が、タトゥーの事情を詳しく説明でき、審査通過率が高くなる可能性があります。
・保険募集人に事前に相談し、加入の可能性について確認しましょう。
複数社への相談
審査基準の違いを活用:
・保険会社によって審査基準が異なるため、1社で断られても他社では加入できる場合があります。
・最低でも3~5社の保険会社に相談することをおすすめします。それぐらいタトゥーがあると、保険の加入はかなり厳しいのが現実です。
専門家への相談
ファイナンシャルプランナー(FP)の活用:
・タトゥーがある方の保険選びに精通したFPに相談することで、最適な保険会社や商品を見つけやすくなります。
・無料相談サービスを活用し、複数の選択肢を比較検討しましょう。
まとめ:タトゥーがあっても保険加入は可能、ただし戦略的に
タトゥーがある場合の保険加入は困難ですが、適切な戦略により加入の可能性を高められます。
・告知義務を正しく履行し、タトゥーの有無について正直に伝えましょう。
・対面申込と複数社への相談により、加入の可能性を最大化しましょう。
・専門家(FP)への相談で、あなたに最適な保険を見つけましょう。
・引受基準緩和型保険や無選択型保険も有力な選択肢として検討しましょう。
タトゥーがあることで保険選びは制約されますが、諦めずに複数のアプローチを試すことが重要です。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。