がん保険
がんの通院治療費は保険で備えるべき?抗がん剤治療給付金の役割

「通院での抗がん剤治療費って、医療保険でカバーされるの?」
近年、がん治療は手術や長期入院だけでなく、通院で抗がん剤治療や放射線治療を行うケースが増えています。しかし、通院治療は治療期間が長期にわたることが多く、費用が積み重なっていきます。医療保険の通院特約は、入院後の通院のみが対象となることが多いため、通院が中心のがん治療には不十分な可能性があります。
この記事では、がんの通院治療費にどう備えるべきかを解説します。通院治療でかかる費用の内訳から、がん保険の抗がん剤治療給付金の仕組み、そして医療保険の通院特約との違いを詳しく掘り下げます。がんの通院治療に備えるための賢い保険の選び方を提案します。
通院治療でかかる費用と公的医療保険の限界

がんの通院治療費は、公的医療保険が適用される費用と、適用されない費用に分かれます。
通院治療でかかる費用の内訳
治療費:
抗がん剤治療や放射線治療など、治療そのものにかかる費用です。
交通費:
治療のために通院する際の交通費です。
その他:
治療のための食事代や、日用品代、ウィッグ代などの諸雑費です。
公的医療保険の限界
高額療養費制度:
ひと月に支払った医療費の自己負担額が、一定の上限を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度です。
対象外費用:
公的医療保険の対象外となる先進医療の技術料や、入院中の食事代、日用品などの雑費は、高額療養費制度の対象外です。
がん保険の抗がん剤治療給付金の仕組み

抗がん剤治療給付金とは、がんの治療を目的として、抗がん剤治療や放射線治療を受けた場合に、給付金が支払われる保障です。
給付金の仕組みと支払い条件
入院の有無:
・多くの医療保険の通院特約は、入院後の通院のみが対象となります。
・一方、がん保険の抗がん剤治療給付金は、入院の有無に関わらず、通院での抗がん剤治療でも給付金が支払われます。
給付金の金額:
月額10万円、20万円といった形で設定します。
給付金の使い道:
治療費だけでなく、仕事を休んだ間の生活費や、交通費など、自由に使うことができます。
医療保険とがん保険、通院治療への備え方の違い

医療保険とがん保険は、どちらも通院治療に備えることができますが、その保障内容が異なります。
医療保険の通院特約
保障範囲:
入院後の通院のみが対象となるなど、保障内容が限定的な場合があります。
給付金:
入院給付金日額の何倍かといった形で設定されます。
がん保険の抗がん剤治療給付金
保障範囲:
がんの治療を目的とした通院治療が対象です。
給付金:
月額で給付金が支払われるため、治療期間が長期にわたる場合でも、家計の負担を軽減できます。
まとめ:がん治療の通院に備えるなら、がん保険
がん治療の通院費用は、治療が長期化する傾向にあるため、医療保険の通院特約だけでは備えが不十分な可能性があります。
・がん保険は、通院での抗がん剤治療給付金など、がん治療に特化した手厚い保障を確保できます。
・医療保険は、病気やケガ全般に備えるための「土台」として活用し、がん保険で通院治療の備えを「上乗せ」しましょう。
・ご自身のライフプランや、がんへの備え方について検討し、最適な選択をしてください。
この記事を参考に、がん治療の通院費に備えるための賢い保険選びをしてください。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。