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【最新】みずほ銀行が変動金利引き上げ!住宅ローン金利急上昇で30代・40代の返済不安が高まる理由

2025年10月、みずほ銀行が住宅ローンの変動金利を0.25%引き上げ、大きな話題となっています。新規契約者に適用する最優遇金利は0.775%と、2015年12月以来の高水準です。この金利上昇は、特に変動金利でローンを組んでいる30代・40代のマイホーム層に深刻な影響を与え、返済に関する相談が急増しています。
住宅ローン変動金利が急騰!1年で倍増のケースも
日本銀行の金融政策変更(マイナス金利解除や利上げ)を受け、住宅ローンの金利情勢が大きく動いています。特に変動金利は、政策金利の動きに連動して上昇しており、実際に「1年前と比べて金利が倍近い」いう方もいます。
変動金利の具体的な上昇事例と家計への影響
変動金利の上昇は、毎月の返済額を直撃します。例えば、ある30代のAさんのケースでは、当初0.57%だった金利が0.6%に上昇しただけで、月の返済額がおよそ6,000円増加しています。さらに、他の30代のBさんのケースでは、3年前の0.525%から現在0.925%へと大幅に上昇しており、生活費の見直しを迫られる状況になっています。
・みずほ銀行の変動金利引き上げは2025年10月からで、新規最優遇金利は0.775%に
・金利が0.03%上昇しただけで、毎月の返済額が数千円単位で増加
・返済期間が長いほど、わずかな金利上昇でも総返済額への影響は甚大
30代・40代の住宅ローン相談が急増
住宅ローンの見直しや借り換えの相談窓口では、相談件数が大幅に増加しているようです。特に、30代・40代からの相談が圧倒的に多いとのことです。この世代は、これから子どもの教育費などでお金がかかる時期と、金利上昇による返済額増加への不安が重なっているためです。
・子育て世代が直面する教育費と金利上昇のダブルの不安
・金利が今後も上がり続けた場合のシミュレーションやライフプランニングへのニーズが高まる
変動金利と固定金利の差が縮小!今後の金利動向予測
これまでは、変動金利(約0.50%)と固定金利(約1.03%)には大きな差がありましたが、最近では変動金利(約0.64%)と固定金利(約0.89%)のように金利差が縮小しています。これは、変動金利だけでなく、固定金利の基準となる長期金利(10年物国債利回り)も上昇しているためです。
日銀の追加利上げの可能性
金融関係者の間では、日本銀行が今後も追加の利上げを行う可能性があるとの声も出ています。もし日銀が利上げに踏み切れば、変動金利はさらに上昇する公算が大きいです。変動金利のベースとなる政策金利は、2026年末までに現在の約0.5%から約1.1%まで上昇する予測(中央値)も出ており、今後の動向から目が離せません。
固定金利への借り換えも容易ではない現実
変動金利の上昇を受け、固定金利への借り換えを検討する人も増えています。しかし、借り換えを打診したところ、物件の担保価値低下などを理由に銀行からNGが出るケースも発生しています。特に築年数の古い中古住宅やフルリノベーション物件などは、審査が厳しくなる可能性があるため注意が必要です。
・変動金利上昇は固定金利への借り換えを検討する大きな動機になる
・借り換え審査では、現在の物件の担保価値や築年数も重要な要素となる
住宅ローン選びで失敗しないために
金利が変動する世界において、住宅ローン選びはより慎重な判断が求められます。金利タイプのメリット・デメリット、そして金利変動リスクへの備えを理解することが不可欠です。
金利変動リスクへの対策:変動金利型と全期間固定金利型
変動金利型は、金利が低いメリットがありますが、金利上昇リスクは借り手が負います。一方、全期間固定金利型は金利が変動しない安心感がある反面、一般的に金利は高めに設定されています。
・金利上昇に備え、毎月の返済額が増えても家計を圧迫しないかシミュレーションが必須
・変動金利利用者でも約65%が「借入金利の上昇」に不安を感じている(住宅金融支援機構調査)
大切なのは、目先の金利差だけでなく、将来にわたり無理なく返済できるライフプランに合った金利タイプを選ぶことです。住宅ローンは長期にわたる契約だからこそ、専門家(FPなど)に相談し、資金計画をしっかりと立て、定期的な見直しを行うことが重要です。
住宅ローンの返済に不安を感じている方は、まず現在の契約内容を確認し、専門の相談窓口でライフプランニングと資金計画の見直しを行うことを強くおすすめします。
本記事は、CFP資格保有者であり、J-FLEC認定アドバイザーの金子賢司が執筆しています。当記事の執筆者「金子賢司」の情報は、CFP検索システムおよびJ-FLECアドバイザー検索システムにてご確認いただけます。北海道エリアを指定して検索いただくとスムーズです。