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【完全主観!】CFP試験、どの科目から挑む?独学合格者が語る科目別難易度と最短攻略法

「どの科目から受験すべきか?」「各科目の難易度はどれくらい?」
こうした疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
私は2016年にCFP®資格を独学で取得し、現在はファイナンシャルプランナーとしてセミナーや執筆活動を行っています。自身の経験から、特に「不動産」や「金融」といった苦手科目に苦戦し、「一生合格できないのではないか?」とすら感じた時期もありました。
ここでは、私の実体験に基づいたCFP®6科目の難易度と、効率的な学習法をご紹介します。あくまで個人の主観ですが、科目選択の参考になれば幸いです。
(ちなみに、私は生命保険会社と損害保険会社での勤務経験があるため、「リスクと保険」については多少のアドバンテージがあるかもしれません。)
CFP®科目別難易度ランキング(易しい順)

CFP®資格試験の各科目の難易度を、筆者の主観に基づきランキング形式でご紹介します。難易度は1から6の数字で示しており、数字が大きいほど難しい科目であることを意味します。ご自身の得意分野や学習スタイルに合わせて、効率的な学習計画を立てる際の参考にしてください。
リスクと保険【難易度1】
「リスクと保険」は、おそらくCFP®資格を目指す多くの方が最初に合格を目指す科目であり、実際に合格しやすい科目だと考えています。
「筆者にアドバンテージがあるから簡単と言っているのでは?」と思われるかもしれませんが、そうではありません。この科目は、毎年出題される問題の傾向が非常に似ています。基本的な問題に少しひねりを加えた出題がほとんどです。
効率的な学習には、私のブログでも繰り返しお伝えしているFPKの精選問題集を使うのが一番です。正直なところ、CFP®試験はテキストを全て読んでから問題集を解くという順序で進める必要はありません。私は様々な試行錯誤を経て最終的にFPKの精選問題集にたどり着きましたが、そのせいで合格までに丸2年(4度の受験)という時間を要しました。最初からこの問題集を使っていれば、もっと早く合格できたと確信しています。
また、多少のトレンドを踏まえた出題も含まれます。例えば、健康増進型保険や法人の税制に関する保険商品など、最新の保険業界の動向は抑えておくと良いでしょう。日経新聞のマネー特集や関連雑誌なども参考になります。
タックスプランニング【難易度2】
「タックスプランニング」は、「リスクと保険」とほぼ同じくらいの難易度だと感じています。この科目は、リスクと保険、金融・資産運用設計、相続・事業承継など、あらゆる科目と絡んでくる点が特徴です。
出題傾向は毎年あまり変わりません。ただし、所得控除や住宅ローン控除などは頻繁に改正されるため、最新の情報は常にチェックが必要です。しかし、試験問題の冒頭には「〇〇年度時点での制度で回答すること」という注意書きがあるため、過度に心配する必要はありません。最新の問題集に取り組んでいれば、自然と対応できるでしょう。
相続・事業承継【難易度3】
この科目を初めて勉強する方は、馴染みのない専門用語や事例に戸惑うかもしれません。しかし、これは他の科目でも同様です。
「相続・事業承継」も、実は毎年出題される問題の傾向が似ています。計算方法や手順をしっかり押さえ、過去2〜3年分の問題を繰り返し解けば、さほど難しい科目ではありません。
多少、その時代に即した問題も出題されますが、法改正のペースが比較的遅い分野であるため、劇的に出題傾向が変わることはほとんどありません。強いて言えば、事業承継に関する法改正は、時代の流れに合わせて頻繁に行われる傾向があるので、その点は注意が必要です。
不動産運用設計【難易度4】
私自身が最も苦戦し、「一生合格しないのではないか」とまで思ったのがこの科目です。当時、資産運用や不動産売買の実務経験が全くなかったため、出題内容が全くピンとこなかったのがその理由です。しかし、実際に実務に携わっている方にとっては、比較的簡単な問題だそうです。
幸い、この科目の出題範囲はほぼ変わりません。特に税制の大きなトレンドなども現状では少ないため、過去問題をひたすら解いて出題形式に慣れていけば、比較的容易にクリアできる科目です。個人的には難易度6を付けたいところですが、過去問の出題傾向が安定しているという点で、難易度4と評価しました。
ライフプランニング・リタイアメントプランニング【難易度5】
普段からキャッシュフロー表などを作成しているので、私自身はものすごく苦戦したわけではありませんが、とにかく出題範囲が広いのがこの「ライフプランニング」です。
最初の数問で出題されるコンプライアンス関係の問題は、法令などをざっと理解し、常識的に考えればわかる問題なので、絶対に落とさないようにしましょう。
また、キャッシュフロー表の穴埋め問題や、6つの係数(現価係数、終価係数など)は毎年ほぼ同じ問題が出題されるため、これも確実に得点源にしたいポイントです。
この科目は、その年のトレンドによって出題傾向が変わることがあります。例えば、働き方改革によって育児休業給付金や介護休業給付金に関する問題が増えたり、給付型奨学金に関する出題が増えたりしています。しかし、問われる内容はあくまで基本的なものですので、過度に心配する必要はありません。
出題範囲が広いため、最も時間をかけて勉強するべき科目の一つと言えるでしょう。
金融・資産運用設計【難易度6】
私の主観ですが、CFP®6科目の中で最も難易度が高いと感じたのがこの科目です。出題される事例に馴染みのない商品が登場したり、実際に株式や債券の運用経験がないとピンとこない問題が多かったりします。
この科目も、まずは毎年出題される傾向の似た問題は絶対に落とさないことが重要です。そして、最初の3〜4問目くらいまでの経済指標の問題は、正直なところ日々の経済ニュースなどを確認していないと、なかなか難しいと感じるでしょう。
経済番組を見たり、評論家の話を聞いたりしていれば、「なるほど、この指数を出題してきたか!」と理解できるかもしれませんが、あまりにも出題範囲が広いため、この数問のために膨大な指数を暗記していくのは非効率です。ここは過去問だけでは補いきれない部分もありますが、過去問を解くことで「このような指数が出題されるのか」という傾向を掴むことはできます。私にとって、不動産と金融は最も苦戦し、心が折れそうになった科目でした。
CFP®試験の科目別難易度まとめ

ここまで私の主観によるCFP®試験の科目別難易度をご紹介しました。不動産会社にお勤めの方なら不動産科目は簡単に感じるかもしれませんし、証券会社にお勤めの方なら金融科目は得意かもしれません。
CFP®資格は専門性が高いため、個人のバックグラウンドによって得意・不得意は分かれます。私自身、6科目すべて独学で何とかやり抜くことができました。
また、合格ラインは「50問中30問正解であれば合格、30問以下なら不合格」と明確に決まっているわけではありません。私も恥ずかしながら28点での合格経験があります。試験中に「もうだめだ…」と思っても、諦めずに、過去問で毎年同じような出題傾向の問題は絶対に落とさないという気持ちで臨めば、独学でも十分合格可能です。あなたのCFP®合格を心から応援しています!
今は、CFPとして活動しておりますが、資格を取るまでは本当に悪戦苦闘していました。そんな模様もちょっと見てみたいという方は、こちらの記事も参考にしてください。
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