金子賢司FP事務所のお金コラム編集部(https://fp-kane.com/money/)は、2025年6月にアメ車購入に関する意識調査を実施しました。
今回の調査では、「アメ車に興味がない」と答えた人が全体の約6割を超える結果になりました。
さらに、見た目には惹かれても「現実的に乗るのは無理」と感じている層も多く、その背景にはサイズや燃費だけでなく、「価格の高さ」や「カーローンへの不安」といった金銭面・心理面のハードルの高さが浮かび上がっています。
一方で、「条件が整えば買いたい」と考えている人も一定数存在し、特にローンの通りやすさやサポート体制が整えば前向きに検討したいという声も聞かれました。
本記事では、アメ車が日本で売れにくい理由と、その背景にある購入検討に踏み切れない障壁について、アンケートデータをもとに解き明かします。
【調査概要】
- 調査名:アメ車に対する意識調査
- 調査期間:2025年06月04日〜6月5日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットアンケート
- 有効回答数:200件
【調査概要】
- 購入を諦める主な理由は「車体が大きすぎる」「燃費・維持費が不安」といった実用面な意見が多い
- 「カーローンの申し込みに通る気がしない」「価格が高くてローンを組むのが怖い」など、金銭面・心理面でのハードルも目立った
- 一方、「条件が整えば検討したい」と回答した人も多数
- 「金利が低ければ」「カーローンに通りやすければ」などのローン環境の改善が鍵となる声も多く寄せられた
全体の約6割が「アメ車に興味がない」
「アメ車にどれくらい興味がありますか?」とアンケートを取ったところ、「すごく興味がある」と答えたのは全体のわずか6%にとどまりました。
また、「あまり興味がない」が32%、「正直ほとんど知らない」は27%と回答の過半数を占めていました。
一方で、「見た目は好きだけど現実的じゃない」と答えた人は全体の35%にのぼり、興味はあるが距離があるという結果となりました。
日本国内でもアメ車を目にする機会は少なく、文化的に欧州車の方が馴染みがあることも影響しており、アメ車は遠い存在になっています。
アメ車が「買われない」理由はなぜ?リアルな声をご紹介
「もしアメ車を買うとしたらどんな条件がそろえば「買ってもいいかも」と思いますか?」という設問に対し、多くの人が「燃費が良くなって維持費も安く済むなら」と回答しました。
一般的に、アメ車には「燃費が悪そう」「維持費が高そう」などのイメージが持たれやすく、コスト面に不安を感じる意見が多く見られました。
このことから、購入のハードルとして、日常的な出費の負担が強く意識されていることがうかがえます。
また、「故障が少なく、サポート体制が整っていれば」「日本向けに小型化されたモデルが出たら」などの現実的な改善ポイントも多く集まりました。
どうなればアメ車の購入を検討する?買いたいと思える条件とは
「どんな条件がそろえば買いたいですか?」と条件を聞いたところ、燃費や維持費、サポート体制などの経済面の不安解消ができるかが鍵であることが明確になりました。
また具体的には「燃費が良くなって維持費も安く済むなら」「故障が少なく、サポート体制が整っていれば」という意見も上位にあがっています。
さらに、「価格が現実的な金額になれば」「金利の低いカーローンが使えるなら」などのローン利用を前提とした声も多く聞かれました。
以上の意見から、裏を返せば見た目やブランド性よりも「手に届くかどうか」が重視されていることがわかりました。
カーローンの申込みが不安でアメ車を諦める人も多い
アメ車に対する「購入しない理由」として、多く上がった声がローンに関する心理的不安です。
「購入しない理由」の最多回答は「金利が高そう」であり、次いで「年収が低い/収入に自信がない」「申込に通るか不安」といった意見が続きました。
GRO-BELラボの調査結果によると、マイカーローンの申し込みに落ちた件数は571人中95人であり、約17%の人が申し込みに通過していないことがわかります。
その他にも、「雇用形態が不安定」「ローンを組んだことがなくて不安」など、ローの知識や経験の有無も購入の壁になっていることがわかりました。
アメ車のように高価格帯の輸入車となると、カーローンのハードルは一層高く感じられるため、検討の次点で諦めてしまう人も少ないのがアメ車購入に消極的な理由です。
まとめ|アメ車が売れない理由はスペックだけじゃない
今回のアンケート調査を通し、アメ車が日本で売れない背景には「興味のなさ」や「価格的に難しい」などの現実的な壁が存在していることがわかりました。
特に注目すべきは、カーローンに対する不安が非常に大きい点です。
年収や雇用形態、信用履歴に自信がなことから、「検討前から諦めている」層が相当数いることが明らかになりました。
また、アメ車が再び注目を集めるためには、デザインや性能だけでなく、選ばれやすい理由と買いやすさを両輪を備えなければいけません。
今後は、「手が届くアメ車」がキーワードになる可能性があるでしょう。